『コロンブスの電磁気学』の概略へ
『コロンブスの電磁気学』増補改訂版の概略へ
『コロンブスの電磁気学』(新装版 第一巻)の概略
『コロンブスの電磁気学』(新装改訂カラー版 第1巻)の概略
『コロンブスの電磁気学』(新増補改訂カラー版 第1巻)の概略
新『コロンブスの電磁気学』(第1巻) |
2015年7月5日 宇佐美 保
窓文社 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-2-4-402 電話 (03)3355-6265 FAX (03)3355-6270 |
先の「新『コロンブスの電磁気学』へのご案内
その第1巻のご案内として、『まえがき」をそのまま以下に掲載させて頂きます。
私は、電流に関して小学校(或は中学校?)で、“電源のプラスからマイナスへ電気が流れ、その逆に、電子がマイナスからプラスへは流れる”と教わりました。
又、“電気を運ぶのはプラス電荷と、マイナス電荷があり、マイナス電荷は電子である”とも教わりましたが、訳が分かったようでもあり、分からないような気がしておりました。
そして、川久保達之(元応用物理学会会長:1992-94年)著『物理学はこんなことも分からない 発行:株式会社PHP研究所 2011年2月1日』に於ける以下のような記述を見ても同じ思いを抱きます。
中学生を相手にした講演会の席で,次のような質問を受けたことがあります。 「電流が,マイナスの電荷をもった電子の逆方向への流れだという話をいま伺いました。もしそうだとすると,東京から猪苗代の発電所(当時,首都圏の電力は福島県の猪苗代発電所から送られていた)まで電子が行くのに,いったいどのくらいの時間がかかるものなのでしょうか」という質問です。いまから40年以上も前の話です。 そのときは,電力は50Hzの交流として送られているので,電子は送電線の中を行ったり来たり往復するだけで,遠くへ行かないのです」 と言って逃げてしまいました。赤面の至りです。そのとき以来,この質問はずっと気になっていました。 ところで,首都圏を走る電車はJRも私鉄も1500ボルト(X)の直流電源を使用しています。……1500ボルトの直流電圧はレールに対する架線の電位として与えられていて,電車がパンタグラフを通して電流を取り込み,電力を消費すると,その分の電流が架線に流れるわけです。…… さて,10両編成の電車が起動するときには3600キロワット(kW)の電力が必要だと聞いています。これを電圧の1500ボルトで割って電流に直すと,2400アンペア(A)になります。つまり,起動する電車の周辺の架線には,これだけの電流が流れるということです。そこで,この電流が電子の集まりだとすると,何個の電子がどのくらいの速さで動いていることになるのかという問題を考えてみましよう。…… |
という事で、銅の金属1cm3の中にある銅原子の数を求めたりして、自由電子の密度がn=8.4×1022/cm3,電子の電荷がe=1.6×10-19C(クーロン),架線の断面積が1cm2なので,電子の平均速度を1.8ミリメートル/秒との計算結果を掲げておりますが、なんだか変です。
更に、この説明からは、いわゆる交流の流れが分りません。
交流も「電子の流れ」であったら、この電子は、その電子の数を常に変化させて流れなければなりません。
それもプラスになったり、マイナスになったりするには、どうしたらよいのでしょうか!?
そこで、川久保氏は、更に、次のように記述されておられます。
電力は50Hzの交流として送られているので,電子は送電線の中を行ったり来たり往復するだけで,遠くへ行かないのです」 と言って逃げてしまいました。赤面の至りです。 |
川久保達之氏は、先に記述(架線を流れる電子の平均速度は1.8ミリメートル/秒)の後、次のように書かれております。
……ただし,この数値はあくまでも,電車の架線の中を流れる電子が動く速さであることに注意してください。 仮に変電所が送電を中止している状態からスイッチを入れたときには架線とレールの間にかかる電圧が伝わっていく速さはどれだけかというと,それは電磁波が伝わる速さで,光速です。 |
変ですね!?
“電子は送電線の中を行ったり来たり往復するだけ”と川久保氏が解釈している交流の場合は、発電所、或は、変電所が送電を中止している状態からスイッチを入れたときには、どうなるのでしょうか?
川久保氏の説明は、(ご自身も納得されると存じますが)あまりにも不合理そのものです。
電気(電流)に直流と交流の区別があるのかしら?
直流も交流も同じ電気ではないのかしら?
との疑問が浮かんできますので、本章の最初である次の『序 まえがきの補足並び実験』に於いてこの件を確認します。
それに、川久保氏の “……それは電磁波が伝わる速さで,光速です”との記述を考えると、「電子」が光速で導体中を移動することは不可能です。
何しろ、アインシュタインの「相対性理論」では、物質(電子)が光速で移動すればその物質(電子)の質量が無限大となってしまいます。
ですから、川久保氏の記述になる「電磁波」こそが、電気の本質ではないでしょうか?
何しろ、遠方の送信アンテナから送られてくる「電磁波」(電波)を受信アンテナが受ければ、そのアンテナに電流が発生するのですから、「電磁波」こそが電気の主役ではないでしょうか?
この件を本章に於いて確認しつつ、「電流」(即ち、「電気」)の本質に迫って行きます。
(アンテナに関しては原著『第11章 新たなアンテナ理論』を御参照下さい)
勿論、本小冊子に於いて、このまえがきに引用させて頂きました川久保氏の疑問が解消されることは言うまでもありません。 どうかお手に取ってお確かめください。 |
第1巻は、本巻の「新たな電流理論」として、次の第2巻は「新たな発電理論」を出版し、更には第3巻は「縦列接続の登場 」更には・・・を予定しております。
是非、是非、「『コロンブスの電磁気学』新増補改訂カラー版 第1巻」をも併せて御高覧下さい。
以下に、「『コロンブスの電磁気学』新増補改訂カラー版 第1巻」の目次を掲げます。
まえがき
コロンブスの電磁気学発刊に際して
『コロンブスの電磁気学』新増補改訂 カラー版 第1巻の序
第1章 今までの電気の知識よサヨウナラ
第1章 第1節 アースに対する誤解の序
第1章 第2節 電気は2本の電線をプラス・マイナスで同時進行
第1項 EOプローブも用いてプラス/マイナス同時進行を再確認
第2項 「プラス電流」は右手握り、「マイナス電流」は左手握りの法則
第3項 コイルを電流はどのようにして流れるのでしょうか?
第4項 「超電導電力貯蔵装置」への疑問
第1章 第3節 電気は電子の流れの矛盾(1)
補足:オームの法則に関する注意点
第1章 第4節 電気は電子の流れの矛盾(2)
第1章 第5節 電気は近接作用、且つ、独立独行
第1項 直流も交流も同じ電気
第2項 電気は独立独行
第1章 第6節 電気は低いところから高いところへも流れる
第1章 第7節 電気信号は量子的電気信号の集合体
補足 「電気は近接作用」を無視した「フーリエ変換」
第1章 第8節 定常(平衡)状態に対する誤解
第2章 電流とは?
第2章 第1節 電流の担い手は電荷でしょうか?
第2章 第2節 電磁波は電磁子の集合体
第2章 第3節 電流と川の流れ
第2章 第4節 導体が堤防として働く実証
第2章 第5節 導体は、反磁界、反電界として堤防となる
第2章 第6節 電流、電圧、電力、特性インピーダンスと反射係数
第1項 電流に関して
第2項 電圧に関して
第3項 電気エネルギーに関して
第4項 特性インピーダンスと反射係数
第2章 第7節 電界を無視したアンペールの法則
第2章 第8節 光量子は電磁子の集合体
第3章 発電の原理は「ファラデーの電磁誘導の法則」とは無関係です
序:ファラデー自身の発電に対する見解
第3章 第1節 回転円板への発電現象
第3章 第2節 渦電流は誤解の存在の確認実験
第3章 第3節 金属片に発生する発電現象
第3章 第4節 導体と磁石の相対的位置関係の変化の等価性
第3章 第5節 直流発電もファラデーの電磁誘導式には無関係
第3章 第6節 電磁誘導の法則と誤解されたファラデーの実験
第3章 第7節 コイル発電は金属片発電の集積
第3章 第8節 回転する導体による発電現象
第1項 回転する銅箔片による発電
第2項 回転する銅丸棒による発電
第3項 回転導体の発電現象も導体の反磁性が原因
第4項 ファラデーの無念
第5項 一本の導体とコイルでの発電は同じ原理
第6項 銅丸棒でのコイルの巻き数と発電量
第4章 ファラデーの電磁誘導説は誤解の産物
序
追記 ファラデーも隣接線の電流を観測していた
第4章 第1節 隣接線に誘起される電流
第4章 第2節 隣接伝送路にも入力信号と同形の信号が流れます
補足 隣接伝送路の近端側を延長した場合
第4章 第3節 隣接線には入力信号と同形の信号を相殺する信号も流れる
補足:1 「隣接伝送路」の末端状態を変えた場合
補足:2 矩形波以外の入力信号の場合
第4章 第4節 一般電線を用いて「ファラデーの誤解」を解きます
補足 特性インピーダンス値が50Ω以外の伝送路の計測(マッチング抵抗
第5章 縦列接続の登場
第5章 第1節 縦列接続の誕生
第5章 第2節 縦列接続の展開
第5章 第3節 縦列接続伝送路の合算特性インピーダンス
補足 抵抗の直列接続は、縦列接続と等価
第5章 第4節 縦列接続伝送路に流れる電流は同一値
第5章 第5節 隣接伝送路へのマイナス反射波の発生に関する考察
第4章 第6節 「ファラデーの誤解」に長年気が付かなかった理由
第1項 先進波と後進波に分裂する原因
第2項 先進波と後進波に分裂する原因の検証(1)
第3項 先進波と後進波に分裂する原因の検証(2)
第6章 マクスウェル方程式の変革
序
第6章 第1節 マクスウェル礼賛者の誤解
第1項 電流に関して
第2項 「ファラデーの見付けた誘導作用」に関して
第3項 マクスウェルの方程式の罠と「渦電流」
第6章 第2節 ゲーテの箴言の実例
第6章 第3節 電荷移動説とアンペールの法則との矛盾
第6章 第4節 変位電流も誤解です
第6章 第5節 マクスウェル方程式への一般的認識への反論
第6章 第6節 マクスウェル方程式を変更します
第1項 電磁子が導体間に上下方向に多数存在する場合
第2項 電源からの電流の流れ 211
第3項 伝送路での反射現象 213
第4項 整合終端処理 216
第6章 第7節 マクスウェルの方程式が信奉される背景
第6章 第8節 電磁波(電磁子の集合体)速度に関する私見
第1項 電界/磁界が交互に発生するのでしょうか
第2項 導体を堤防とする電磁子(電磁界ペア)集団の流れ
第6章 第9節 磁界並び電界の伝播
補足 磁界模様、電界模様は「電磁界模様」の一部です
第6章 第10節 電流の磁界と磁石の磁界の同一性
第7章 新たなコンデンサ理論
第7章 第1節 コンデンサは縦列接続された伝送路
補足:フィルタ型コンデンサの内部電圧変化式
第7章 第2節 コンデンサ伝送路への入出力状況のイメージ
第7章 第3節 バイパス型コンデンサ伝送路の序
補足 コンデンサに関する突入電流の誤解
第7章 第4節 直列接続の低Zの伝送路はバイパス型コンデンサです
第8章 新たなコイル理論
序
第8章 第1節 コイルは縦列接続された伝送路
第8章 第2節 コイル伝送路とコンデンサ伝送路の相違
第8章 第3節 コイル伝送路への入出力状況のイメージ
第8章 第4節 市販コイルでここまでの考察を確認
第1項 コイルの入口出口には同時に電流が到達する
第2項 コイルから入/出力伝送路へ同一電流を排出する
第3項 コイル特性は入出力伝送路と相関関係にある
第4項 コイル出力は、『第3節』のイメージ図とおりである
第8章 第5節 インダクタンスへの誤解の解消
第8章 第6節 インダクタンスの誤解:並列接続型コイルの場合
補足 並列接続コイルの数式的考察
第8章 第7節 直列接続型コイル(直列コイル)
第8章 第8節 線間容量は誤解で、実態は多重反射
第8章 第9節 コンデンサもコイルも伝送路
第9章 トランスの原理もファラデーとは無関係です
第9章 第1節 トランスの原理は「ファラデーの電磁誘導の法則」とは無関係です
第9章 第2節 トランスは矩形波信号でも動作する
第9章 第3節 矩形波信号でトランスの動作状況を確認
第9章 第4節 トランスの原理は、マイナスの反射波の影響の低減
第9章 第5節 トランスの動作は直流信号(矩形波信号)が基本
第9章 第6節 別トランスでトランスの原理を確認
補足 「フーリエ変換」は結果論
第9章 第7節 トランスと連続波の関係
第9章 第8節 トランスの入出力電圧とコイルの巻き数比の関係
第9章 第9節 トランスの動作は直流信号(矩形波信号)が基本を計算ソフトで確認
第9章 第10節 ファラデー自身のトランスに関する実験
第10章 表皮効果もケルビンの方程式も誤解です
第10章 第1節 表皮効果が誤解である証明
補足:1 多重反射
補足:2 現在も実験科学の時代
第10章 第2節 ケルビンの方程式も誤解です
補足:1 内部抵抗が50Ωの電源の電源電圧(V0)と、出力電圧(V)との関係
補足:2 電気信号の流れの周波数依存性の有無
第10章 第3節 交流理論の矛盾
第1項 電流と電圧の位相ずれは誤解です
第2項 交流理論は計算の世界(1)
第10章 第4節 プラス/マイナス波での前節の結果を再確認
第10章 第5節 テレビ電波と]線に対する私見
第11章 新たなアンテナの理論
第11章 第1節 矩形波信号の送受信実験
第11章 第2節 ダイポールアンテナの長さが、波長の1/4である理由
第11章 第3節 アンテナ長と無関係な波長の受信するには
第11章 第4節 送信アンテナに関する新たな理論構築
第11章 第5節 受信アンテナに関する新たな理論構築
第11章 第6節 010波と0110波との相違
第11章 第7節 太陽電池
第12章 アースに対する誤解
第12章 第1節 擬似的アース伝送路の存在
第12章 第2節 電源による擬似グランド線
第13章 新たな電気化学理論
第13章 第1節 電解液の電気伝導速度
第13章 第2節 電解液による発電現象
補足:1 ソーセージを用いての発電実験
補足:2 人体での発電現象
補足:3 人体への磁場(電磁波)の影響への私見
補足:4 渡り鳥の方向感覚
補足:今後の予定
第14章 新たな半導体に関する理論
第14章 第1節 半導体を流れる電流速度の実測
第14章 第2節 半導体による発電
第14章 第3節 新しいダイオード動作原理
序
第3節 第1項 ダイオードの根本はコンデンサ
第3節 第2項 アルミ電解コンデンサの整流作用
第3節 第3項 コンデンサからダイオードへの変遷
補足:ダイオードの発光現象への推測
補足 断線部もコンデンサ
補足編の序
補足編 第2章 第8節 抵抗に関する私見
補足編 第2章 第9節 超伝導に関する私見
補足:超電導と量子論
補足編 第3章 第9節 磁界の向きと同方向へ移動する磁石による発電
補足編 第3章 第10節 磁界の向きと直交する方向に移動する磁石による発電
補足編 第3章 第11節 フレミングの右手の法則の変更
補足編 第3章 第12節 フレミングの左手の法則の変更
補足編 第7章 第5節 コンデンサ伝送路への入出力状況のイメージの補足
補足編 第7章 第6節 コンデンサ内の電圧変化の実測値と計算値の比較
補足: 銅箔コンデンサ内電圧変化の実測と計算値の比較
補足編 第7章 第7節 市販コンデンサの現状
補足編 第9章 第11節 隣接伝送路からトランスへの道
補足編 第9章 第12節 一般電線を環状伝送路としての検討
補足編 第9章 第13節 一般電線を用いてトランスへの道
補足: コア材の活用補足編
第10章 第6節 交流送電の問題点
補足:1 「立上り立下りの鈍り」他の原因
補足:2 引っ込み線によるロス
使用した主な測定機器類ほか
あとがき
書名 |
発行日 |
定価 (本体価格) |
2006年3月25日 |
6,000 |
|
2010年5月15日 |
6,000 |
|
2012年8月24日 |
3,000 |
|
2013年3月29日 |
3,000 |
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