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『コロンブスの電磁気学』の概略
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『コロンブスの電磁気学』増補改訂版の概略

2010年6月9日 宇佐美 保



本著(価格:6000円)ご購入ご希望の方は、
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送料当方負担にて送らせて頂きます


 

このたび『コロンブスの電磁気学(増補改訂版)』を、やっとの思いで、出版する事が出来ましたので(発行:春日書房)、前著を増補改訂した(主だった)部分を紹介させて頂きます。
(本概略もやっとの思いで書き上げました)

と申しましても、前著と同様な部分も一部掲載しましたが、前著の概略もぜひご参照下さい。

 

何しろ、文末に掲げます「目次」をご覧頂けましたらお分かりのように、前著『コロンブスの電磁気学』のそれは2頁ほどで、本著のそれは7頁ほどとなっています。

ですから、本文のページ数では、前著が252頁、本著は828頁と3.3倍に増えています。

その多くは前著の傍証を補強した分です。

 

しかし、本著に於ける最も重要な章として、新しく「電気化学」、「半導体」に関する章を設けました。

この分野でも、今まで、固く信じられてきた従来説を覆しておりますので、是非、本著を手に取って(一寸重いのですが)ご覧頂きたく存じます。

 

1 電気の流れ(シングルエンド的な流れではなく、伝送路的な流れ)


 前著の概略に加えて、EOプローブ(横川電気製:リアルタイムEOプローブAQ7710:詳細は文末の目次の後に記述しました)を用いて観測した結果を紹介します。



 

「写真:1」の銅平板を2枚(長さ:200mm、幅:12mm、厚さ:2mm、間隔:約2mm)用いて、スタックト・ペア伝送路を組みにクロック信号(2V/0V 100MHz1MHz)を流し、伝送路表面(「信号線」と「グランド面」)での電圧変化を、電界強度変化を(一旦、光の強度変化に変換することで)測定することの出来る測定機であるEOプローブ(横川電気製:リアルタイムEOプローブAQ7710)を用いて観測しました。

 

 

この結果を見ますと、信号線のみならず、明らかにグランド面にも電界(信号線とは正負逆符号)が同時に発生していることがわかります。

 

2 電気の流れ (電気は、高電圧側へ低電圧側からも流れる)

上掲の「写真:1」の銅板で試作した伝送路(スタックドペア伝送路:SPL)に、左右端子から1パルスのクロック信号(1MHz)を、右側端子からの入力電圧は1ボルトと一定にしたまま、左側端子からの入力信号の電圧を、1ボルトから、0.5ボルト、0.25ボルト、0.1ボルトと低下させて行き、右側端子での電圧波形(電圧)を測定し、低電圧側(左側)から高電圧側(右側)へも電気が流れて行く結果として「測定結果:2」を得ました。

(特に、「左側からの入力信号の電圧:0.5ボルト」の場合、この0.5ボルトが信号ON/OFF時の遅れ分の段差として観測されています。

1ボルトの場合もはっきり分かりますが、この場合は左右入力が等電圧信号です)

 

 

 そして、ここで得た電圧波形からピーク/ピークの電圧を読み取りますと、21.51.251.1ボルトと、左側端子からの出力信号電圧と、右側端子からの入力信号電圧との和と合致することが確認できます。

 

 このような測定結果(低電圧側から、高電圧側へも電気信号は流れる)を認識した私達は、小学校時代からの“電気は、水の流れのように、電圧が高いところから低いところへ流れる”との教えを破棄しなくてはなりません

(勿論、詳細(他の測定結果)は本文をご覧いただきたく存じます)

 

 そしてこの事実が、「トランジスタ」の従来理論を崩壊させる「蟻の一穴」となるのです。(本著の『第20章 半導体に関する新たな理論への道』をご参照ください)

 

 

3 電気の流れ (電気は、近接作用です)


本著に於いては、偉大なるM.ファラデーの多くの発見を否定して行きますが、“電気は、近接作用である”は微動だにしない、ファラデーの大発見であり、電気を理解する上での最も大切な法則であると私は確信しております。

 

 この点をもう少し、明確にする為に、パルスジェネレータの出力部(隣接部)に抵抗(50Ω)を設置して、その抵抗の先に同軸ケーブル(1メートル長)を接続して、その同軸ケーブルの末端を、オープン、ショート、終端状態と変化させても、パルスジェネレータから出た電気信号(1パルスのクロック信号:1ボルト)が、同軸ケーブルの末端状態の如何に関わらず、同じように流れて行く事が分かります。


 

この結果を見ますように、抵抗の先の同軸ケーブル(1メートル長)の末端の状態(オープンか、ショートか、或いは、終端処理がされているか)に拘らず、パルスジェネレータからの出力信号による抵抗間電圧波形は全く同形であります。

尚、差動プローブのプラス側端子を抵抗体のパルスジェネレータ側に、マイナス側を抵抗体のケーブルの末端側へ接触していますので、このような差動プローブの接触の位置関係から末端から逆流してくるプラスの反射波はマイナス波形、マイナス反射を受けてくる反射波はプラス波形として、オシロスコープに表示されています。

 

 次は、末端をオープン状態として1KHz500MHzの場合との測定結果です。

 


 

 この測定結果に於ける、「(2500MHzの場合」の測定された波形を見ますと、先ずは、パルスジェネレータからの入力波形(プラス波形)が観測された後に、約10ナノ秒ごとにマイナスの波形が観測されています。

この波形は、先ずは、「測定結果:3」と同様に、抵抗(抵抗による損失を受け)に繋がる同軸ケーブル(1メートル)の末端からの反射波(マイナス波形として観測される)、そして、それからは、抵抗によるプラス反射を受け再び末端に行き反射を受け抵抗に戻ってくる反射波が繰り返し観測されているのです。

 

このように、反射波が繰り返し観測されることは、電気は「近接作用」であると共に、次の点が確認されるのです。


1) 光、即ち、電磁波(電気)には、「予知能力は無い」
2) 光、即ち、電磁波(電気)には、「記憶能力は無い」
3) 光、即ち、電磁波(電気)には、「学習能力も無い」

 

勿論、この3つの点は、「近接作用」の中に含まれてはいますが、敢えて、ここに取り出して列挙させて頂きました。

 

 そして、この「(2500MHzの場合」では、これらの波形は重なることなく、独立して観測されていますが、「(11 KHzの場合」には、プラス波が観測されている最中(約10ナノ秒後)にマイナス波形(実際はプラス電流の逆流)も観測される状態となります。

そして、それに続くマイナス波も約10ナノ秒毎に重複して観測されますから、当初観測されていたプラス波形は全てマイナス波で相殺されてしまいます。

この結果、“オープン状態の回路には電流は流れない”と従来は解釈されていたのです。

しかし、今回観測しましたように、“オープン状態といえども電流は流れているのですが、オープン端からの反射電流によって当初の電流は相殺され、電気信号の立ち上がり部と立下り部に、わずかな(正並び負の)突起状の電圧波形が観測される”のにとどまっているのでしょう。

 

 そして、ここで掲げた「電気は近接作用」(電気には、予知、記憶、学習能力が無い)である事実から、“アースを取った個所はゼロボルト”が誤解である事に気が付くでしょう。

(この件は、本著『第4章 アースに対しての誤解並びに弊害』そして、そこでの「アース地点はゼロボルトの誤解」、「疑似グランド線の存在」などをご参照ください)

 

 

4 電気の流れ (導体を堤防とする電磁波川の流れ)


 前著に於いては、電流は導体間の「電磁波キャッチボール」としましたが、本著では、 「図:2」のように、この「電磁波キャッチボール」は、直接的に堤防間で行われるというより、間接的な「電磁波川」と「導体堤防」間の圧力のやり取り(電気的なやり取り)と見做しました。

 

 

そして、この概念図(電界は赤(暖色系)波のプラスより暫時、青(寒色系)波のマイナスに変化)のごとく「電気は、恰も、導体を堤防とする電磁波川の流れ」にたとえることが可能との認識下で、後章に記述します「縦列接合」の存在を理解する事が更に容易になると存じます。

 

 (尚、この電磁波キャッチボールの詳細は、本著の『第6章 マクスウェル方程式の解釈の変更』そしてその章の『第3項 導体間での電磁波キャッチボールへの考察』等をご参照頂きたく存じます)


5 電気の流れ (光の粒子性に関する私見)


 光の「波動性と粒子性」との二重性の矛盾、更には、「量子化された電気信号」、「定常状態」に関して等もぜひとも本著をご参照ください。

 

6 縦列接合の登場


 従来から、電気的な接合には、「直列(series)接合」、「並列(parallel)接合」の存在が知られておりますが、今、新たに「縦列(pile)接合」(勿論、私の独断的命名ですが)の存在を宣言します。

先ずは「図:2」の電磁波川の流れの中に薄い銅板を2枚挿入した「図:3」を考えますと、縦方向に重なった(接合された)伝送路(ABC伝送路)が縦列接合された伝送路となるのです。

 

 

 

 従って、各伝送路の末端の電圧波形を観測すると次の「測定結果:5」が得られるのです。

 

 

 

7 コンデンサもコイルも縦列接合された伝送路

 

 縦列接合された伝送路の「図:3」を見、「図:45」に変形しますと、直ぐに、コンデンサもコイルも縦列接合された伝送路である事が分かります。

 

 

 これらの図からもはっきり分かりますように、コンデンサは末端がオープン状態であり、コイルはショート状態です。

従って、コンデンサでは電磁波川は、末端でプラス1の反射を受けて、合流点に戻ってきて、出力伝送路へマイナス電流を、入力伝送路へはプラス電流を放出します。

一方コイルでは、末端でマイナス1の反射を受けて、合流点に戻ってきて、出力伝送路へプラス電流を、入力伝送路へはマイナス電流を放出します。

 

 尚、この反射波では、もう一点相違があります。

コンデンサ伝送路は、入出力伝送路に比べて、遥かに低インピーダンス伝送路ですから、合流点に戻った電磁波流は、ここでも、プラス1に近い反射を受けます。

更には、入力伝送路から、縦列接合された出力伝送路(一般的には入力伝送路と同じインピーダンス)とコンデンサ伝送路の合算インピーダンスはほぼ入力伝送路のそれと同じですから、合流点での入力伝送路への直接的な反射はほとんどありません。

 

一方、コイル伝送路は高インピーダンス伝送路ですから、合流点に戻ってきた末端からの反射波は、再度、マイナス1に近い反射を受け末端へと戻って行きます。

又、入力伝送路からの信号は、合流点で、ほぼ1に近い反射を受け(ですから、概念図「図:5 コイル伝送路」の電磁波川の流れは、合流点でほとんど、入力側に戻っています)、入力伝送路を逆流して行きます。

 

 そこで、これらの相違を電磁界解析ソフトでシミュレーションで確認しますと、次のように、時間の経過(コンデンサ内電圧の増大)と共に、出力電圧は低下し、逆に入力への反射波は増大して行きます。

そして、コイルの場合は全くそれと逆の結果が得られます。

 

 

 又、コンデンサ、コイル内に電界、磁界モニターを設置してのシミュレーション結果は次のようになります。

 



 

 このシミュレーション結果からも分かりますように、コンデンサの場合は、入力されたプラス電流は、プラスのまま末端と合流点間で行き来しますから、外部から観測される電界は加算され、磁界は減算されます。

 

 一方、コイルの場合では、入力されたプラス電流は、末端でマイナス反射を受け、マイナス電流として合流点に戻ると、ここでもマイナス反射を受ける為、改めてプラス電流として末端へと移行します。

従って、観測される電界は減算され、磁界は加算されます。

 

 この結果、私達は、長い間、“コンデンサは電荷を蓄え、コイルは磁界を蓄える魔法のような素子”と信じ込まされてきたのです。


8 クロストークも縦列接合に起因


 クロストークに関して、前著『コロンブスの電磁気学』の概略にも、“本来の伝送路(能動伝送路)を流れる電流を運ぶ電磁波は、隣接伝送路(受動伝送路)にも同様な働きかけを行っており、その結果当然ながら、能動受動両伝送路とも同様な信号が流れるのです。”旨を記述しておりますが、この件に関しては、次の概念図(「図:7-14」)によってご納得いただけると存じます。



 

 この概念図から、更に分かります事は、私達は、導体A&Bが形成する能動伝送路として電気信号を流したつもりでも、隣接する導体C&Dが形成する伝送路を受動伝送路と命名するのは私達の勝手で、電気信号は、能動伝送路に、互いに縦列接合された「導体Aと導体Cの伝送路」、「導体Cと導体Dの伝送路」そして「導体Dと導体Bの伝送路」の3組の伝送路が並列接合された伝送路(4本の導体で形成された伝送路)を流れる事になるのでしょう。

 

 そして、その流れの中で、「導体Cと導体Dの伝送路」即ち、受動伝送路を流れ得る電流分を私達はクロストークと呼んでいるだけなのです。


9 差動伝送路も縦列接合


 差動伝送路に於いても、X伝送路と、/X伝送路が縦列接合された伝送路であるとの認識を持つことで、「π字型終端」又「T字型終端」の場合の各末端抵抗値をどのように定めればよいのかが分かってきます。

 

10 ファラデーの誤解

 


 この件に関しては、前著『コロンブスの電磁気学』の概略でも記述しましたが、少し付け加えますと、 “コイル(或いは回路)に誘導される電流、電圧はその回路を貫く磁界の時間的変化の割合に比例する”との「ファラデーの電磁誘導の法則」は、ファラデーの最も偉大な発見(私はそう信じて疑わないのですが)「電気は近接作用である」から逸脱しているのです。

 

 例えば、問題のコイルが、地球の公転軌道ほどと同じ規模だと仮定します。

この場合では、コイル近傍とコイルの中心部では、約8分の時間差があります。

更には、太陽を通り越した反対側とでは、その2倍の約16分の時間差となります。

このような時間差をどこで折り合いをつけて、時間的変化というのでしょうか?!

電気は近接作用なのです。

 

11 表皮効果は誤解です


 この件を明確とするために、100m長の同軸ケーブルに100MHz500mV0mV)のクロック信号を、連続で入力した場合、又、1パルスのみを入力した場合、2パルスを続けて入力した場合、5パルスを続けて入力した場合、10パルスを続けて入力した場合の観測結果を次に掲げます。

(但し、入力パルスは、使用したパルスジェネレータの制約上、各/32BITとなりますから、33 BIT目に入力された信号も(右側に一部余計に)観測されています)

 

 

 この結果を見ますと、直ちに、「表皮効果が誤解である」事がお分かり頂けましょう。

連続パルス入力の場合は、入力電圧(500mV0mV)に対して、せいぜい20mV程度のさざ波状態の出力波しか観測されていませんから、“これぞ表皮効果の影響”と思われるかもしれません。

しかし、1パルスのみ入力した場合は、100mV近くの出力波が観測されています。

そして、クロック信号を入力したというのに、この出力波の立ち上がり立下りが急峻でなくなっています。

特に、立下りの鈍り状態は大変なものです。

この為、2波、3波、・・・と続けて入力すると、これら立ち上がり立下りの鈍りの為、各1パルスは、0ボルトまで下がり切れずに、立ち上がらなくてはならない為、その形状はどんどんとさざ波状態へと変質して行かざるを得なくなります。

 

 ではなぜ、このような「立ち上がり立下り速度の劣化」が生じてしまうのでしょうか?

それは、同軸ケーブルといえども、導体抵抗が存在するのです。

私が今回使用した同軸ケーブルの抵抗値は、100メートル長で、約13Ωでした。

この抵抗によって、電気信号は同軸ケーブルを進行中に、多重反射(進行時に反射を受け、又逆行時にも反射を受けの繰り返し反射)を受ける結果、電気信号の「立ち上がり立下り速度の劣化」が生じてしまうのです。

 

(この件の詳細は、本著をご参照ください)

 

12 新たなトランス理論の確立


 私はトランスが不思議でなりませんでした。

だってそうではありませんか?

トランスは、確かにぐるぐると何巻きもコイル状に鉄心等に巻きつけてありますが、いわ

ばホットライン(プラス線)からコールドライン(マイナス線)へと、ショートと状態でつながっています。

 

 何故、100ボルト(更には、何千、何万ボルト)も入力しても、トランスの1次側コイルがショートして火を吹かないのでしょうか?

 

 それは、前項で記述した「多重反射」の恩恵を、図らずも、受けているのがトランスなのです。

 

 「多重反射」の原因は、抵抗の存在以外にも、伝送路長のインピーダンス変化、更には、コイル(高インピーダンス伝送路が何本も縦列接合された伝送路)に於いても発生します。

そして、このコイルに於いて発生する多重反射の恩恵を、その存在を知らずしてトランスが享受していたのです。

 

 それにしても、何故1次コイルに入力した電気信号が、2次コイルに出力されるのでしょうか?

(先の項で、ファラデーの電磁誘導説は、誤解であることが判明しました)

それは、前著『コロンブスの電磁気学』の概略にも記述しましたが、近端クロストークです。

 

 しかし、ここで邪魔なクロストークの存在があります。

それは遠端クロストークです。

2次コイルの末端はショート状態ですから、遠端に向かって進んだクロストークがマイナス1の反射を受けて、近端部へ戻ってきては、近端クロストークをキャンセルしてしまします。

 

 ここで、多重反射が活躍してくれるのです。

末端へ向かうクロストークは(勿論、1次側のコイルに入り込んだ入力信号も)コイルによる多重反射を受けることで、信号の立ち上がり立下り速度が鈍り、さざ波状態(前の「測定結果:6の連続パルスの状態」:ほぼ0ボルト状態)で近端部へ戻ってきますから、近端クロストークをキャンセルする事もありませんし、1次側コイルでも、ショート状態を回避できるのです。

 

 この件もぜひ本著をご覧ください。

 


13 新たな発電理論の確立


 この件は、前著『コロンブスの電磁気学』の概略に、“従来の発電の原理も「ファラデーの電磁誘導式」に準拠しているのですから、破棄して新しい理論を打ち立てなくてはなりません。”と記述しました。

 

 なにしろ、「写真:2」のように、磁石の前で、銅箔円筒を回転する事によって、直流電流が取り出せるのですから。

 

 

 

 

 そして、この結果、(本著には、他にも色々と測定結果考察がありますが)「渦電流」の存在も否定できるのです。


14 新たらしいアンテナ理論の確立


 従来のアンテナ理論では、電磁波が、空間を(ふわふわと)波の形で、或いは粒子の形で飛んでくるのを、その波長の4分の1とかでマッチングした長さのアンテナで捕まえると言った塩梅でした。

何かおかしくはありませんか?

昔よくお世話になったAMラジオの波長は100メートル以上でます。

携帯電話の波長ですら、10センチメートル以上ありましょう。

 

 こんな電磁波が、波として、或いは粒子として徒党を組んで、空間を飛び回っていたら、それらの波同士は、ぶつかりあって、干渉し合うのではないでしょうか?

 

 そこで、私は、本著の『第2章 第6項 光の粒子性に関する私見』等にも記述しました「量子化された電気信号」の概念をもとにして、新たなアンテナ理論を構築しました。

 

15 電気化学も誤解されていた


 「電気化学」に関しても、従来説は大きな誤解のもとに築き上げられてきた事が分かります。

ここでは、それらを逐一紹介させて頂きたいのですが、一人でも多くの方に本著を手にとってご覧頂きたいので、“ケチ!”、“出し惜しみ!”と罵られるのも覚悟で、ほんの一部(『第19章 第6項 電磁波の進行』の一部)を次に掲載させて頂きます。

(残りの部分は、多分、文末の目次をご覧頂ければ、御推測可能と存じます)

 

 ビニールのホース(長さ:200mm、内径:4mm、外径:5mm)内部に飽和食塩水を注入した2本の食塩水の導体を形成して、「概略図:1」、「写真:1」の伝送路(導体中心間距離:10mm)を作成しました。

 

 

 尚、「ホース内飽和食塩水の導体」の両端に、銅棒(4φ、10mm)を挿入して電極としました。

又、この「ホース内飽和食塩水の導体」を、アクリル板容器(板の厚さ:1mm、長さ:200mm、横幅:50mm、深さ:50mm)の底部から高さ20mmの位置に設置しました。

 

そして、このアクリル板容器の内部(「ホース内飽和食塩水の伝送路」の周辺雰囲気)を次の3種に変化させました。

 

1)空気雰囲気のまま(伝送路が空気中雰囲気)

2)「精製水」(日本薬局方)を注入(伝送路が精製水中雰囲気)

3)「飽和食塩水」を注入(伝送路が食塩水中雰囲気)

 

(但し、この容器から「飽和食塩水」などが漏れた場合に発生するトラブルを避ける為の「写真:1」に見ますような「受け皿」を設けました)

 

 これらの、3種類の場合共々に、パルスジェネレータから、同軸ケーブルを介して、入力側電極(信号側、グランド側)に、100MHzのクロック信号(2ボルト/0ボルト)を1パルス入力しました。

 

 

(注:入力信号の測定に関しては、「ホース内飽和食塩水の導体の伝送路」を入力用同軸ケーブルに接続した状態で測定すると、その伝送路からの反射信号によって、波形が変化してしまうので、直接50Ωの抵抗を入力用同軸ケーブルに接続した状態で、その接続箇所での電圧波形を差動プローブにて測定しました。)

 

 この「測定結果:1」は、「電解液伝送路」周辺の雰囲気を変化させると、出力波形はなだらかになり、そのピーク値は、空気中の場合よりも遅くなるが、出力波の初期到達時間はほぼ同じであって、先の『第5項 電解槽も周辺雰囲気で伝送速度も変わります』に於ける「アクリルパイプ」を用いての測定結果と同様であることが判ります。

・・・・・・

 

といった塩梅です。

 

16 半導体に関する新たな理論への道


 この件に関しても、先の「電気化学」の場合同様な記述をしなくてはなりません。

 

 「半導体」に関しても、従来説は大きな誤解のもとに築き上げられてきた事が分かります。

ここでは、それらを逐一紹介させて頂きたいのですが、一人でも多くの方に本著を手にとってご覧頂きたいので、“ケチ!”、“出し惜しみ!”と罵られるのも覚悟で、ほんの一部(『第20章 第2項 半導体の電気伝達速度』の一部)を次に掲載させて頂きます。

(残りの部分は、多分、文末の目次をご覧頂ければ、御推測可能と存じます)

 

 

 ・・・“半導体の導電性の担い手である、電子やホールと言ったキャリアは、半導体に接触する電極より供給される” との従来説も、ここではっきりと決別する為に、もう一つ実験を行いました。

 

  

 即ち、半導体も金属同様に伝送路として、導体を堤防とする電磁波川の流れであるなら、その伝送路の導体(半導体)間の物質の誘電率を変化させれば、それにつれて電気の移動速度も変化するはずです。

 

 そこで、その半導体の伝送路の層間物質を、空気(誘電率:1)と、アクリル板(誘電率:約4)の場合の電流信号の伝達速度を比較しました。

 

 尚、層間物質を空気とした伝送路は、その伝送路の入出力部分に厚さ:0.2mm、幅:1mmほどのスペーサ(アクリル板)をセットし、2枚の半導体板(長さ:100mm、幅:5mm)を固定し作成しました。

 又、層間物質をアクリルとした伝送路は、先の実験同様に、長さ:100mm、厚さ:2mm、幅:100mmほどのアクリル板の両面に、両面テープを用いて半導体を貼り付けました。

 

 そして、先の実験同様な測定を行いますと、「測定結果:3」を得る事が出来ます。

 

 

この結果から、n型であろうがp型であろうが、半導体によって形成された伝送路の電気伝達速度は等しく、その層間物質の誘電率が大きくなると共に減少している事がはっきりと分ります。

 即ち、この実験からも、“半導体の導電性の担い手である、電子やホールと言ったキャリアは、半導体に接触する電極より供給される” との従来説から、はっきりと決別する事ができるのです。

 

更に、 “半導体の導電性の担い手が、電子やホールである説”を否定する為に、「測定:1」とは、ほぼ同様ながら半導体の組み合わせを変えた伝送路での実験を行います。

先の実験では、p型はp型、n型はn型の半導体と同種の半導体で組んで伝送路を形成しましたが、今回は「信号線側をp型半導体、グランド線側をn型半導体」をアクリル板(厚さ:1mm)に粘着テープで固定した伝送路と、その組み合わせを全く逆にした伝送路での電気信号(入力信号は先と同じ、3GHz2V)の伝送実験をも行いました。

 

 

 この結果の内、特に「5)信号/グランド:n/ p」の結果に注目してください。

プラス信号を伝送すべき信号線はプラス電荷の無い(マイナス電荷の)n型半導体で、マイナス信号を伝送すべきグランド線はマイナス電荷の無い(プラス電荷の)p型半導体です。

しかし、このような(電荷で電気信号を伝達できないと考えられる)伝送路でも電気信号は伝送されているのです。

・・・・・・

 

補足

 今回の半導体の電気伝達速度の測定では、空気中の場合では、約33cm/ns、アクリル板を挟んだ場合では、約25cm/nsであり、一般的な導体に於ける電気伝達速度と同じである事が分かります。

 

 

是非とも、本著をお手に取ってご覧頂きたく存じます。


 

『コロンブスの電磁気学』増補改訂版の目次

 

1章 コロンブスの電磁気学の序文          1

2章 電気への疑問     3

2章 第1項 電気とは?    3

2章 第2項 電気のトコロテン方式理論の否定        9

2章 第3項 電気の流れ    15

A:断線していても電気は流れる        15

B:電気は信号線とグランド線とを同時に流れる   18

(補足) 誘電率と電磁波速度           24

C:電気は、電圧が、低い方から高い方へ向かっても流れる     28

D:電気は、近接作用である     32

2章 第4項 電荷に対する誤解   37

(補足:1) 帯電した粒子間の影響力        40

(補足:2) 電子とホールの不思議 43

2章 第5項 電磁波川の流れ       44

2章 第6項 光の粒子性に関する私見  46

(補足:1) 光の「波動性と粒子性」との二重性の矛盾          50

(補足:2) ]線に対する私見         51

2章 第7項 超伝導に対する私見          55

3章 伝送路     57

3章 第1項 伝送路について       58

3章 第2項 誘電率への私見       62

3章 第3項 伝送路の反射係数   69

3章 第4項 伝送路中の抵抗と反射係数の関係        73

3章 第5項 伝送路の末端での現象      75

3章 第6項 伝送路のインピーダンス変化による多重反射(1 80

3章 第7項 伝送路のインピーダンス変化による多重反射(2 86

(補足:1) 「量子化された電気信号」    93

(補足:2) 「定常状態」に関して 93

(補足:3) 「多重反射は逆方向へも」    93

3章 第8項 伝送路のインピーダンス変化による多重反射(3 94

3章 第9項 伝送路的伝送とシングルエンド的伝送 96

3章 第10項 電源電圧と内部抵抗の関係       99

3章 第11項 並列接合された伝送路の合成特性インピーダンス 104

3章 第12項 特性インピーダンスの異なる伝送路の測定 106

3章 第13項 特性インピーダンスの測定       109

4章 アースに対しての誤解並びに弊害  110

4章 第1項 アース地点はゼロボルトの誤解 111

4章 第2項 アース箇所がゼロボルトとなる過程    116

4章 第3項 擬似グランド線の存在(1       124

4章 第4項 擬似グランド線(2        128

4章 第5項 高抵抗プローブ測定時のアースの弊害 131

4章 第6項 各種プローブ測定時のアースの弊害    139

4章 第7項 アース線による誤解(グランド線間にコンデンサを挿入した場合)           144

4章 第8項 オシロスコープとパルスジェネレータのグランド線による悪影響           149

5章 縦列接合の登場 150

5章 第1項 縦列接合とは?       150

(補足) 縦列(pile)接合と命名した理由  159

5章 第2項 縦列接合伝送路を終端処理した場合    160

5章 第3項 縦列接合の合算インピーダンスと反射係数    165

5章 第4項 抵抗の直列接合は縦列接合と等価        168

5章 第5項 縦列接合からコンデンサへの道 171

(補足) 縦列接合された各伝送路の「導体の外側同士」の電圧波形          175

5章 第6項 スタックド・ペア伝送路とマイクロ・ストリップ伝送路  176

(補足) 特性インピーダンスゼロΩの伝送路      182

5章 第7項 導体は電磁波を遮断するか?     183

6章 マクスウェル方程式の解釈の変更  187

6章 第1項 伝送路を流れる電流          193

6章 第2項 電磁波速度に関する私見  199

(補足) レーザー光線と電気の流れ          201

6章 第3項 導体間での電磁波キャッチボールへの考察    203

7章 コンデンサに対する新しい認識      205

7章 第1項 コンデンサを流れるのは変位電流ではありません   209

(補足)「変位電流」への更なる反証 215

7章 第2項 コンデンサは伝送路です  220

(補足:1) 「コンデンサ内電圧変化のイメージ」       231

(補足:2) 「断線部もコンデンサ」        233

(追記) Ivor Catt氏著 "Electromagnetics 1"      233

7章 第3項 スタックト・ペア型とマイクロ・ストリップ型伝送路のコンデンサ       234

7章 第4項 従来説によるコンデンサ内の電圧変化式        238

7章 第5項 新しいコンデンサ論によるコンデンサ内の電圧変化式の導入           239

7章 第6項 コンデンサ内の電圧変化の実測値と計算値の比較   243

(補足:1) 並列接合する同軸ケーブルの本数を変化させた場合     249

(補足:2) 銅箔コンデンサ内電圧変化の実測と計算値の比較         253

7章 第7項 コンデンサ内ステップ状電圧変化の鈍り        255

7章 第8項 コンデンサの動作原理(フィルタ型) 259

7章 第9項 フィルタ型コンデンサの内部電圧変化式        262

7章 第10項 フィルタ型コンデンサの内部電圧変化の実測         265

(補足:1) フィルタ型コンデンサ内の電圧変化の実測値と計算値の比較           270

(補足:2) フィルタ型コンデンサからは、電流は入出力両伝送路へ流れる           274

(補足:3) コンデンサの容量はフィルタ型接続した場合は基本型接続に比べて2       277

(補足:4) フィルタ型コンデンサに到るまでのバイパス長  278

7章 第11項 フィルタ型コンデンサの内部電圧変化式(抵抗設置)    280

7章 第12項 フィルタ型コンデンサ(抵抗設置)の計算値と実測値の比較           286

7章 第13項 バイパス型コンデンサの動作原理      288

7章 第14項 バイパス型コンデンサの内部電圧変化式     291

(補足:1) バイパスコンデンサと高周波成分   294

(補足:2) バイパスコンデンサまでの距離       296

7章 第15項 異型伝送路コンデンサ    298

7章 第16項 一般伝送路内バイパス型コンデンサ内の電圧変化式の導入           304

7章 第17項 低インピーダンス電源ラインはバイパスコンデンサ        306

7章 第18項 並列型、縦列型接合されたコンデンサの合成容量 308

7章 第19項 断線面はコンデンサ並びに「雷対策」         316

「雷対策」  320

7章 第20項 市販コンデンサの内部電圧変化に於ける異常な突起についての考察       321

8章 コイルに対する新しい認識   330

8章 第1項 コイルも伝送路です          331

8章 第2項 コイルもフィルタ型コンデンサ同様に縦列接合された伝送路の実証       339

8章 第3項 フィーダー線によるコイルへの考察    345

8章 第4項 コイル伝送路内の電気信号の流れ方(1     354

8章 第5項 コイル伝送路内の電気信号の流れ方(2     361

8章 第6項 コイル伝送路内の電気信号の流れ方(3     366

8章 第7項 フィーダー線によるコイル内での電流の流れ方       370

8章 第8項 コイルの数式的考察          374

8項の(1) コイル伝送路を出入りする電流の数式的考察  375

8項の(2) コイル内電流変化の数式的考察   378

8項の(3) 入出力伝送路の電圧変化の数式的考察  381

8項の(4) 入力信号がオフとなった際の数式的考察          383

(補足) 1組コイルと、n組コイルの等価性       384

8章 第9項 何巻きも巻かれたコイルも1組の伝送路       387

8章 第10項 通常巻きのコイルは何故インダクタンスが高くなるのか           390

8章 第11項 擬似コイル  395

(補足) ノイズフィルター    399

8章 第12項 コイルとコンデンサ        402

8章 第13項 コイルとコンデンサの相違を電磁界解析ソフトで考察    404

8章 第14項 コイルが高周波をカットする仕組み  410

9章 新しいクロストーク論の確立          413

9章 第1項 新しいクロストーク論      414

(補足)  TEM         422

9章 第2項 新しいクロストーク論の実証実験(1         423

9章 第3項 新しいクロストーク論の実証実験(2         433

9章 第4項 異なったタイプのクロストーク(1  444

9章 第5項 異なったタイプのクロストークを電磁界解析ソフトで考察           450

9章 第6項 異なったタイプのクロストーク(2  455

9章 第7項 新しいクロストーク論の確立の結び    458

(補足) 信号線同士伝送路の末端はオープン状態ではない    468

10章 非TEM波でのクロストークに対する新たな理論       469

(補足) 再び「非TEM波(Quasi TEM wave)」について    475

10章 第1項 スタックド・ペア伝送路1組で非TEM波環境での伝送   476

10章 第2項 コ・プレーナ伝送路の非TEM波環境での伝送      478

11章 ネットワーク・アナライザ結果への誤解 480

(補足) TEM波伝送の場合  489

12章 差動伝送の初めに      490

12章 第1項 差動伝送路と終端抵抗値の関係          491

差動伝送路の「π字型終端」    496

差動伝送路の「T字型終端」    499

差動入力時のクロストーク        500

12章 第2項 「差動伝送路系」で「クロストーク」の本質を     503

13章 ファラデーの誤解      507

13章 第1項 ファラデーの電磁誘導の原理を洗い直し     507

13章 第2項 ファラデーは何故誤解したか?         

13章 第2項 ファラデーは何故誤解したか(1

510

13章 第3項 ファラデーは何故誤解したか(2    518

14章 新たなトランス理論の確立 523

14章 第1項 新しいトランス理論の序           526

14章 第2項 トランスが動作する原理はクロストーク     528

14章 第3項 トランスの低周域特性    533

14章 第4項 トランスのコイルも縦列接合された伝送路(1次側コイル)           542

14章 第5項 トランスのコイルも縦列接合された伝送路(2次側コイル)           549

14章 第6項 トランスの入出力電圧とコイルの巻き数比の関係 551

14章 第7 トランスに於けるコアの役割     553

実験:1 フェライトをトランスのコアに用いた場合       553

実験:2 コア材での環状と平板での相違    558

14章 第8項 トランスのコアを往復する電磁波(1       560

14章 第9項 トランスのコアを往復する電磁波(2       566

14章 第10項 トランスによる電力ロス         575

15章 新しい発電理論の確立         576

15章 第1項 発電の原理の第1歩はフレミングの右手の法則    577

15章 第2項 発電に於けるコイルと1辺の等価性  581

15章 第3項 多重コイルの発電 592

15章 第4項 導体と磁石の回転の等価性       595

16章 渦電流の退場と直流発電の登場    597

16章 第1項 渦電流に対する誤解(1)(銅円板の回転) 598

16章 第2項 渦電流に対する誤解(2)(銅円板での発電)        602

補足実験:銅の丸棒を磁界の前で回転しての発電  606

16章 第3項 渦電流に対する誤解(3)(銅円筒の回転) 608

16章 第4項 渦電流に対する誤解(4)(銅円筒での発電)        612

16章 第5項 直流発電     617

16章 第6項 「フレミングの法則」の改定と「渦電流説」の消滅        622

1)「フレミングの左手の法則」の改定      622

2)「フレミングの右手の法則」の改定&「渦電流説」の消滅           628

16章 第7項 私見「発電の原理は電磁波キャッチボール」         631

16章 第8項 新しいモータの理論        632

17章 新しいアンテナ理論の確立 633

17章 第1項 新しいアンテナ理論の確立の序          634

17章 第2項 新しい送信アンテナ理論の確立          636

17章 第3項 新しい受信アンテナの理論の確立      643

17章 第4項 インピーダンス・マッチングしたアンテナ 651

18章 表皮効果は誤解です  654

18章 第1項 表皮効果は誤解ですの序           655

18章 第2項 表皮効果は伝送信号の立ち上がり立下り速度の鈍り        660

(補足) オフセット電圧による相違          667

18章 第3項 電気信号は周波数に関係なく伝送される     670

18章 第4項 最小単位の電気に基づく伝送特性の考察     672

(補足) 再び「定常状態」に関して          678

18章 第5項 伝送信号の立上り立下り特性劣化の原因は多重反射        679

「実験:1 伝送路の途中に抵抗を挿入」    679

「実験:2 導体自体の抵抗を大に」 682

「実験:3 導体を銅やステンレスなどにして比較」       683

「実験:4 特性インピーダンスの変動」    684

(補足:1)「撚り線、網線の伝送信号劣化への影響」     685

(補足:2)「導体内部からの電磁波キャッチボールの伝送信号劣化への影響」           687

18章 第6項 導線抵抗起因の多重反射           688

18章 第7項 伝送路を多重反射し進行する電磁波と抵抗 691

(補足:1) 入力側への戻り電流が中途状態の電流はどうなるの? 694

(補足:2) ケーブル長の長さと終端抵抗           697

18章 第8項 サイン波を用いて立ち上がり立下りの鈍りの確認 698

18章 第9項 サイン波を用いて立ち上がり立下りの鈍りの確認(2  701

18章 第10項 送電ロスの問題  705

(補足:1) 戻り電流はどうなるのでしょうか?           708

(補足:2) 引っ込み線によるロス 709

19章 電気化学も誤解されていた 712

19章 第1項 電解液が空の電解槽はコンデンサ      713

19章 第2項 電解液は導体です 716

19章 第3項 電解槽は伝送路で反射もショート現象も発生します        719

19章 第4項 プラスイオンがプラス電極へも向かいます 725

19章 第5項 電解槽も周辺雰囲気で伝送速度も変わります         728

19章 第6項 電磁波の進行         731

19章 第7項 アルミ電解コンデンサを考えます      739

20章 半導体に関する新たな理論への道           742

20章 第1項 半導体も電気化学と同病なり   743

20章 第2項 半導体の電気伝達速度    745

(補足) マイクロストリップラインでの電気伝達速度の実測           749

20章 第3項 ダイオードに関する従来論の破綻      751

(補足:1) 空乏層へのキャリア注入論の破棄   757

(補足:2) ダイオードを直列接合しての実験   759

20章 第4項 ダイオードとコンデンサ           761

20章 第5項 ダイオードと電解コンデンサ   767

(補足:1) 精製水による電極反応 770

(補足:2) 精製水による整流作用 773

20章 第6項 ダイオードと電気化学    775

(補足) 太陽電池や光関係のダイオード等についての私見    783

20章 第7項 トランジスタに関する従来理論のほころび 786

20章 第8項 エミッタへのマイナス反射入力がトランジスタの鍵        789

20章 第9項 エミッタ側のマイナス反射波効果の確認     796

20章 第10項 エミッタへの反射波を変化させた場合       799

20章 第11項 ベース電圧の変化の影響         800

20章 第12項 エミッタへのマイナス信号入力のみでコレクタへ          803

(補足) 「コレクタからエミッタへ」を更に検討         805

20章 第13項 エミッタからのマイナス電流がコレクタからのプラス電流を誘発       809

20章 第14項 ベース電流の役割は何?         812

(補足:1) 信号線/グランド線にコンプリメンタリトランジスタを           815

(補足:2) 信号線/グランド線にデバイスを設置          818

20章 第15項 新しいトランジスタ理論         819

20章 第16項 コレクタ側抵抗の役割  824



EOElectro-Optic-Sampling)プローブ

(横川電気製:リアルタイムEOプローブAQ7710

このプローブ、即ち、電界検出プローブの先端は, 電気光学結晶とコンタクト用の微小針(金属ピン)があるだけで、 周辺の電磁界分布を極力みださない構造となっています。

 

それよりも何よりも今回重用したのは、このプローブが、通常の電圧測定プローブとは違いGNDリード不要の1点接触測定が可能である点です。

以下はこのプローブの原理の概略説明図です。

 

下図は、ペン型EOプローブの先端部分(EOヘッド)を被測定信号に接触させ、 1点接触測定する様子です。

 EOヘッドは、 EO結晶と金属ピンで構成されたており、 他の回路(EOサンプリングオシロスコープ)とはレーザ光により完全にアイソレートされた構造となっています。

 さらにEO結晶と金属ピンを固定する為のヘッド部材は、 光学的安定性を保ち、また周辺の電磁界を極力みださないようセラミック材を採用しています。

 

 

被測定信号によって発生した電界は、金属ピンを介しEO結晶に結合しているEO結晶内の電界強度変化(図1-@)を誘起し、EO結晶内部の複屈折率が変化する(図1-A)。

 この結果、EO結晶内を通過したレーザ光は、当然、偏光状態が変化する(図1-B)。

 例えば、 円偏光のレーザ光を複屈折率の変化したEO結晶に入射すると偏光変化を受け反射し戻ってくるレーザ光は楕円偏光となる。 この偏光変化を検光子で光強度変化(図1-C)として検出し、被測定体からの電気信号として測定可能となります。

 

 このプローブを使用させて頂いたお陰で、「アースの弊害」による束縛を離れて、“信号線同様に、グランド線にも(いわゆる)電流が流れる”等を確証出来ました。
 


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