第8話 |
従来の電気化学理論の一端が崩壊します
2016年6月5日 宇佐美 保
先ずは、電解液の電気伝導速度を測定する為に、「写真:1」並び「図:1」」のように、2本のアクリルパイプ(内径が18mm(外径:21mm)、長さを25cm、50cm、100cmと変化、2本のパイプ間隙:約5mm)内に食塩水を注入して、電源(パルスジェネレータ)から、直流を(2ボルト/0ボルト)5ナノ秒間(100MHzの矩形波信号を1パルス)をケーブルを介してアクリルパイプ下部(プラス/マイナス)の銅板電極(厚さ:0.3mm)へ入力しました。
(アクリルパイプ中の食塩(分子記号:NaCl)の大部分は、図に示しましたように、水中で陽イオン(Na+)と陰イオン(Cl-)に分かれて存在するといわれております)
そして、上部の2枚の電極へ差動プローブ(テスターの一種)の端子を接触し、そこへ流れてくると思われる電流を測定しました。
写真:1 | 図:1 |
ところが、従来の電気化学の理論では、電解液(今回は、食塩水)に於いては、陽イオン(Na+)はマイナス電極に、陰イオン(Cl-)はプラス電極に引き寄せられ、その両電極間に電気が流れると説明されております。
ところが、実測結果は、次の「測定結果:1」のように、下部電極から上部電極へ電流が流れている事を示しております。
しかも、光(電磁波)速度は、約30cm/ナノ秒(=約30万q/秒)ですから、「アクリルパイプ内飽和食塩水」は、この速度に近い約25cm/ナノ秒で電気信号を伝達していることが判ります。(アクリルパイプが伝送路間の層間物質として寄与し、若干遅くなるのでしょう)
(この件は先の『第3話 電気は2本の電線をプラス・マイナスで同時進行』に於ける「2本の電線」の代わりに、2本の「食塩水入りアクリルパイプ」を用いたと同じとなります。
是非とも、今回の結果と『第3話 電気は2本の電線をプラス・マイナスで同時進行』の「末端電圧変化」とを見比べてみて下さい)
即ち、電気信号の伝達時間を見ますと、パイプの長さを、25cmから50cm、100cmへと増大すると共に電気信号が出力部へ到達する時間は、その長さに比例して約1ナノ秒、2ナノ秒強、4ナノ秒と順次増大しているのです。
(今まで信じられていた、電解液中のイオンの移動による、伝送ではとても考えられない速度です。
何しろ、各イオンは質量(重さ)を有しておりますから、「アインシュタインの相対性理論」によりますと、質量を有する物質が光速(近く)で進行するには、莫大なエネルギーを要しますから、今回の測定結果の速度で、各イオン(Na+イオンもCl-イオン)が移動することは不可能です。
(尚、パイプ長の増大と共に出力電圧が低下するのは、導体としての食塩水の抵抗に損失が、パイプ長の増大と共に増加する結果と考えられます)