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靖国神社と稲田朋美氏

201711

宇佐美 保

20161229日の朝日新聞には、

 

  稲田朋美防衛相は29日午前、東京・九段北の靖国神社に参拝した。……

8月の防衛相就任を受け、参拝を警戒してきた中国や韓国の反発について、稲田氏は「いかなる歴史観に立とうとも、いかなる敵味方であろうとも、祖国のために命を捧げた方々に対して感謝と敬意と追悼の意を表するのは、どの国でも理解をして頂けるものだと考えている」と述べた。

 

 

 トンデモナイ戦争で、命を落とされてしまったお方は、心底から“祖国のために命を捧げた方々”と思っておられたのでしょうか?

 

常々、評論家の田原総一朗氏は 私は軍国少年でした”と語っておられます。

私とて、家にあった軍歌のSPレコードをよく聞いていた、まあ軍国少年でした。

でも、現在の私は、戦争(軍隊)なんて、反対で、そんな言葉は死語となるべきと思っております。

 

 (戦時中にしろ)今の日本に、自らの意志で“祖国のために命を捧げる”方がどれほどおられるのでしょうか?

 

 積極的な洗脳以外にも、周囲の雰囲気で、私達の行動思考は簡単に流されてしまうのです。

お調子者の私は、「60年安保闘争」で、このような体験しました。

(この件は、《私が60年安保闘争で学んだ事》をご参照下さい)

http://u33.sakura.ne.jp/i%20think%20030511w6a.htm

 

 そして、積極的な洗脳に加えて、なんとなく的雰囲気で、日本がどんどん“きな臭い方向へ”流れて行く中、決然とその“流れに竿を指す人物”を知ることが出来ました。

その人物は、先の都知事選に立候補し、話題を提供した石田純一氏です。

 

以下は、リテラの記述を抜粋させて頂きました。

http://lite-ra.com/2016/12/post-2813_3.html

 

 ……一昨日28日(筆者注:20161228日)に放送された『バイキング・ゴールデン! 坂上忍と怒れるニュースな芸能人』(フジテレビ)に出演した石田は、意外な姿を見せた。

 

 ……坂上が呆れたように「なんで政治家になろうと思ったんですか〜?」と質問すると、石田は一瞬躊躇した後、しかし毅然とした表情でこう切り出した。

 

「政治の話になってしまうんですけど。例えば集団的自権権とか、原発の再稼働とか、反対している人のほうが多いじゃないですか。そういう意見を汲み上げたい。自分がそう思っていたんです

 

 なぜ出馬したのか、自らの主張を語る石田。そんな石田にさらに火をつけたのが、出演者の東国原英夫だった。それまで石田の様子をバカにしたように聞いていた東国原は、石田のその言葉を聞いて「政治行政を愚弄し、ナメている」「選挙は最低でも3年の準備が必要で、それもしていない」と批判。だが、石田はその言葉を遮って、自らの思いをこう語り出した。

 

「(政治を)愚弄などしていません。腹が立つのは大いに結構で、私も騒がせただけで、恥じ入るところは多い。けれども、たとえば自分たちはメディアの側から、何かを言っていくのが本業だと思っています。日本が非常に怖いのは、戦前に近いような、自主規制や自粛も含めて自由に物が言えなくなってくる時代だとすごく感じるんです。きな臭さを感じるんです

 

 

 「選挙は最低でも3年の準備が必要で、それもしていない」と批判する東国原氏こそが、「政治行政を愚弄し、ナメている」のではありませんか!!!

都知事の任期は4年です。

現職の都知事が次の選挙の為「最低でも3年の準備が必要」では都政はどうなってしまうのですか!!!

 

 次の記述もリテラからの抜粋です。

 

  都知事選出馬が取り沙汰された今年7月の会見で、石田はこう訴えている。……「笑われ、バカにされ、生活も厳しくなるかもしれないが、立ち上がったほうがいいと思った

 

石田氏のように選挙運動の期間が少なくても、思い立ったら立候補でき、当選が可能な社会であるべきです。

 

……石田は、東国原に対してこんな質問を投げかけた。

「ひとつだけうかがっていいですか。集団的自衛権についてどうお考えですか」……

東国原は「私はいまのままでいいと思っていますが、それは置いといて」とまともに相手にしようとしなかった。石田が「置いとかないで」と反論しようとすると、北村晴男弁護士が入ってきて、「その議論をする場じゃないでしょう。石田さんは人がいいから。でも野党から梯子をはずされたわけじゃないですか」と、議論そのものを潰されてしまった。

 

 昼間、スポーツクラブへ行くと、ランニングマシーンの前方に、何台ものテレビが備えられて、東国原氏のご面相が毎日のように登場しています。

そこで彼は何をしているのでしょうか?

石田氏同様な思いと行動力があれば、東国原氏は、日本の針路を正すことが可能なはずです。

なのに、石田氏を愚弄して出演料を稼ぐ東国原氏は、まるで、戦前、戦争をあおって読者数を増大に努めた新聞と同じです。

「今だけ、金だけ、自分だけ}の典型的人物なのでしょう。

(拙文《恐ろしい毒茸が大発生しているそうです》をご参照下さい)

 

 更に、石田氏の重要な発言の抜粋を続けます。

 

 ……この『バイキング・ゴールデン!』だけじゃない。「女性自身」(光文社)1129日・126日合併号でも、「"都知事選出馬騒動"から3カ月──石田純一『理子も実は選挙応援を』真相激白100分」と題するインタビューが掲載されているが、子どもたちの将来を真剣に考えるからこそ、と現在の思いや夢をこう語っていた。

 

「平和ボケといわれる日本の社会ですが、自分の夢は、この70年間続いた平和で安全な国を、子供たちや次の世代にバトンタッチしていくこと」

 

「太平洋戦争で『将来は音楽家になりたい』『野球選手になりたい』という夢を持っていた青年の多くが死んでしまったんですね。戦争は夢や生活を奪うもので、決して文化じゃない

 

 (ここでの「『将来は音楽家になりたい』『野球選手になりたい』という夢」は

拙文《真珠湾は為政者達の謝罪と反省の 》をご参照下さい)

 

 戦争に関しては、同じリテラ追悼! 水木しげるが描いていたラバウルの戦争体験と慰安婦…「80人の兵隊を相手に…あれはやっぱり地獄だ」」から抜粋させて頂きます。

 

 ……読売新聞でのインタビューでは、「今の日本の現状をどのように見られますか」と聞かれ、こう語っている(06430日付朝刊)。

 

……戦争中は聖なる目的で命がけでばく進したけど、このざまです。あんなに努力して、金をかけ、命まで投げ出して負け、幸せにはなれなかった。あれほどばかばかしいことはない。みな口には出さないけれど、戦争のばかばかしさは今も日本国民に染みついていますよ

 

 

従って、若し政治家が靖国神社に足を運ぶのなら、拙文《真珠湾は為政者達の謝罪と反省の場》に“広島、長崎も真珠湾同様「和解の象徴」ではなく、「為政者達の人々への謝罪と反省の場」です”と記述同様に、稲田氏の“祖国のために命を捧げた方々に対して感謝と敬意と追悼の意を表する”のではなく、政治家の努力が至らなかったために、多くの夢を抱くことが出来、実現もできたであろう多くの方々の命を無為にしてしまったことの謝罪と反省を行うべきです。

 

なにしろ、益川敏英氏の家に落ちた焼夷弾は幸いにも不発弾だった為に命を長らえ、赤崎勇氏は、アメリカ軍による空襲および至近距離からの無差別銃撃に遭ったものの、わずか50センチメートルほど銃弾が逸れるなどして、一命を取り留め、後年ノーベル賞受賞されておられます。

 

若し戦争がなかったら、もっともっと方々が沢山の優れた業績を残され社会に貢献されて、もっと素敵な社会を創出されておられたでしょう。

 

そのような尊い命を奪ってしまったことを稲田氏はじめ政治家たちは謝罪し反省すべきです。

 

不肖私とて、防空壕に逃げ込むのが遅かったら機銃掃射に一命を落としていたでしょう。

(逃げ遅れ、荷車の下にもぐった方は、機銃掃射で絶命されました)

そして、私が死んでいたら、従来の電気理論を塗り替える『コロンブスの電磁気学』が世に出ることはなかったでしょう。

 

『コロンブスの電磁気学』は防空壕にもぐっているわけではないのですが、残念ながら、未だ世の中の人達は気が付かれておりません。

 

 せめて、その概略を纏めた拙文集《簡単な説明で「現在の電気理論」を塗り替えるお話へのご案内》をお訪ねください。

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