奥田愛基氏への脅迫とケネディ演説
2015年9月30日
宇佐美 保
“安保法案の反対運動を展開してきた学生団体「SEALDs(シールズ)」の奥田愛基さん(23)が28日、自身と家族に対する殺害予告が届いたことを明らかにした。”件に関する日刊ゲンダイの記事を抜粋し掲げさせて頂きます。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/164673/1
ネトウヨの書き込みは論外として、こういう時こそ警察の出番だろう。国会前の安保反対デモに装甲車を出して過剰警備し、参加者を軽微な罪でパクってダラ
ダラと勾留し続けたり、駅の便所のドアに「安倍はA級戦犯」と落書きした犯人捜しに躍起になったりしている場合じゃない。それこそ警察のメンツをかけて、 都道府県警の全捜査員を総動員してでも殺害予告犯を逮捕するべきだ。 民主党の有田芳生参院議員はこう言う。 |
有田氏の見解を補いますと、2002年10月に発生した、民主党所属の衆議院議員・石井紘基氏が、暗殺された事件を思い出します。
指定暴力団の山口組系右翼団体代表の伊藤白水(在日朝鮮人、尹白水)が、「金銭トラブル」から伊藤氏を殺したと警察に自首し、判決では被告が主張する「金銭トラブル」という動機を信用することが出来ないとした(如何にも裏がある)暗殺事件です。
こういう事件が徹底的に解明されて行かないのは何故でしょう。
更に、日刊ゲンダイの記事を補足しますと、奥田愛基氏宛てに次のような全く見当外れで、書いた方の頭の中身を疑ってしまう文面が送られていることを知ります。
@aki21st 殺害予告はダメですね。ただ、これも戦争と同じだと思います。どれだけ奥田さんが争う気がなくても、戦争をふっかけてくる国はいるんですよ。実際身を守るために奥田さんは警察や仲間に助けを求めますよね?これが集団的自衛権です。そのための安保法案です。ともあれ命はお大事に。 @aki21st 表だって政治活動をするなら、それくらいの覚悟があって当たり前だろwwwやっぱりただのヘタレ学生集団だな。 しかもテレビにまで露出してるのに。そこまで想定して覚悟できてないんなら、デモもテレビ露出もするな。 |
そして、次のような奥田氏のコメントを見ます。
警察に告訴状出した事が、集団的自衛権の容認そのものだとか、わけわからん事をガチで言ってくる人が沢山いる…。その程度の理解でいいのか…。 |
私も奥田氏の見解に同感です。
ただ私が付け加えるとしたら、「@aki21st」氏の見解は、次のようになるのでしょう。
“どんな輩が襲い掛かってくるかもしれないから、日本人は全て自分の身を守る為、(「自衛権」として)武器を持て、それでも自分自身が守れないであろうから、警察が存在し、われわれ日本人を守ってくれる。
しかし、日ごろお世話になっているその警察が、犯人逮捕に向かう時には、「集団的自衛権」の名の下に、日本人は自らの武器を持参して、警察の犯人逮捕に協力すべきである(それも、日本中どこへでも出向き)。” |
全くおかしな論理です。
更に、悲しいことに、私達は長年「原発安全神話」のように『米国は世界の警察官』であると信じていましたが、アベ氏の説明のように『世界の消防士(但し、似非が付きます)』だったのです。
(この件は拙文《戦争を火事に例えるのは、亜米氏にとっては正論なのです
それにしましても、“デモもテレビ露出もするな。”と非難するなら、匿名でなく実名で非難するべきです。
匿名で非難する方こそ「ヘタレ……集団」のご一員と私は解釈いたします。
“実際身を守るために奥田さんは警察や仲間に助けを求めますよね?これが集団的自衛権です。”との全く訳の分からないことをお書きの方々は、是非、惜しくも暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領のアメリカン大学卒業式での演説(その一部を本文の末尾の抜粋します)をご覧になったら如何でしょうか!?
そして、平和を訴えたケネディ大統領は暗殺されました。
それも訳の分からない(といっては失礼かもしれませんが)オズワルトとかいう人物が犯人とされました。
暗殺者(暗殺の黒幕?)は、世界が「平和」となることを拒否したのでしょう。
「平和」が彼らに損益を齎すと考えたのでしょう。
石井紘基議員を暗殺した黒幕は?
奥田氏を非難される方々は、“このようなケネディ大統領、又、石井紘基議員も暗殺されて然るべき人物であった”とお考えなのでしょうか!?
ケネディの演説には、“このような平和を簡単に実現する鍵など、どこにもありません。”との言葉を見ます。
だからこそ、私達日本人は「平和憲法の前文」の“日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。”を世界の先頭に立って実践して行くことに誇りを感じるべきだと思うのです。
「ケネディ大統領のアメリカン大学卒業式での演説の一部」
…… わたしの言う平和とはどのようなことでしょう。わたしたちの求める平和とはどのようなものでしょう。それは、アメリカの軍事力によって世界に強制的にもたらされるパクス・アメリカーナではありません。それは、墓場の平安でも、奴隷の安全でもありません。わたしは、真の平和、すなわち、この地球上での生活を生きる価値のあるものにする平和、人と国が成長し、希望を持ち、子孫のためにより良い生活を作り上げることのできる平和、アメリカ人のためだけではなく、世界中の人々のための平和、今の時代だけではなく、あらゆる時代での平和について話したいと思います。 …… 毎年数十億ドルを費やして兵器が集められています。そうした兵器に対する支出は、今の平和を維持するために必要な支出です。しかし、そうした無駄な備蓄、それも破壊しかもたらさず、決して何も生み出さない備蓄を行うことが、平和を得るための唯一の方法だとは、ましてやもっとも有効な方法だとは、私には思えません。 したがって、わたしは、合理的な人々にとっての、必然的、合理的な目標である平和についてお話しします。平和の追求は戦争の追求ほど劇的なものではなく、平和の追求者の言葉はしばしば人々に無視されます。しかし、これほど緊急を要する仕事はほかにないのです。
…… 第一に、平和に対するわれわれの態度を再検討しましょう。あまりに多くの人が、平和の実現は不可能であり、非現実的であると考えています。これは、危険な敗北主義的な考え方です。結局、こうした考えは、戦争は不可避で、人は抗えない力に支配され、滅びる運命にあるという考えに至ります。 そうした考えを受け入れる必要はありません。われわれの問題は、人間が作り出したものです。ならば、人間の手で解決できるはずです。人は自分が望むだけ大きくなることができます。人間の運命の問題で、人間の力の及ばない場所にあるものなどありません。人間は、その理性と精神によって、解決不可能に思われた問題をも解決してきました。今、同じことをできるはずだとわれわれは信じます。
今、わたしがお話ししているのは、一部の夢想家や狂信者が考えるような、平和や善意に関する絶対的で広大無辺な概念ではありません。希望を持ち、夢見ることの価値を否定しませんが、そうした夢想を現在の唯一の目標にすることは、失望や懐疑をいたずらに招くことになります。
それよりも、もっと実際的で実現可能な平和に目を向けましょう。人間性の急激な改革ではなく、人間社会の段階的な進歩に基づく平和、関係者全員の利益にかなう、具体的な行動と有効な合意の積み重ねによる平和です。このような平和を簡単に実現する鍵など、どこにもありません。1つや2つの国が採用するだけで効果を発揮するような、壮大な魔法の方程式もありません。真の平和は、多くの国と人々の行動が積み重なって作り出されるものでなければなりません。そして静的なものではなく、新しい世代の課題が浮かび上がるたびに変化して対応する、動的なものでなければなりません。なぜなら、平和とは過程であり、問題を解決するための手段だからです。
…… ですから、たゆまずに努力を続けましょう。平和は実現できないものではなく、戦争は避けられないものではありません。目標を今よりも明確に定め、もっとわかりやすく身近なものにすることで、われわれは、すべての人々が目標を見つけ、そこに希望を見出し、自然とそこに向かって進みだすようにすることができます。
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(補足)
このような記述を掲げると、“お前みたいな奴は、自分の庭に見知らぬ男が住み着いても何の手出しも出来ないだろう!”とのメール等が舞い込んできます。
しかし、私は、一人で、しかも素手で泥棒を追いかけて捕まえて「警視総監章」を授与されております。
(“武器も持たずに、警察に協力した”事となるでしょう)
この件では、拙文《戦後、新聞は、どのような人達を育て上げたのか?》を訪ねて下さい。
更には、今まで200年ほど「原発安全神話」以上に信奉され続けられている「マクスウェルの方程式」を基軸とした従来の電気理論をすべて塗り替える新たな理論を構築して『コロンブスの電磁気学』に纏めて自費出版しています。
ところが、「軍隊を持った国々」、「戦争信奉者」の勝者達は、「平和憲法」を持たずとも、豊かな生活を満喫できるとばかりに、弱者を犠牲にしつつも、「武器こそが全てである」と、「平和憲法」を蔑ろにするように、今の電気理論でも、このようにインターネットも出来ますから、我が『コロンブスの電磁気学』は世間からは黙殺し続けられております。
それでも、拙文《 『コロンブスの電磁気学』(新増補改訂カラー版 第1巻)の概略》なども訪ねて下さい。