『コロンブスの電磁気学』増補改訂版(A4判 831頁 価格:6000円) |
『コロンブスの電磁気学』の要旨(13) 単独と連続パルス(1)
(敬愛するマイケル・ファラデー(13))
2011年3月18日
宇佐美 保
前文迄の考察では、電源(パルスジェネレータ)からの出力信号は、1パルスのクロック信号でした。
その根拠は、≪『コロンブスの電磁気学』の概略≫の「3 直流も交流も同じ電気」の題目通りに、“直流も交流も同じ電気”であり、クロック信号は、その直流が短い時間出力された状態と解釈しているからです。
ところが多くの方々は、“直流も交流も同じ電気”を御納得されずに、“クロック信号といえども、フーリエ分解すれば、交流の集合体であるから、クロック信号の1パルス(単独パルス)で考察しても、連続パルスの場合を考察した事には当たらない!”と異論を唱える方もございましょうが、「偉大なファラデーの最大の発見(私の勝手な解釈ですが)は、“電気は近接作用である”」を、思い起こして頂けましたら、「フーリエ分解は、電気が流れた後の事後処理」であって、電気の流れを決定するものではないのです。
それでも、まだ十分に御納得頂けないかもしれませんので、先に、1パルスのクロック信号を用いてコンデンサの出力波形を測定したと同様な状況で、1パルスの場合と連続パルスの場合のコンデンサからの出力波形(1MHzと1KHz)を比較してみました。
「図:1」(先文の「図:2」) |
測定結果:1 | 測定結果:2 |
この「測定結果:1&2」に見ますように、単独パルスと連続パルスには差がない事が分かります。
但し、更に周波数が高くなりますと、出力信号の最後尾がゼロボルトになる前に、次の信号出力の先端部が重なる状況も発生しますので、この辺での差が生じてきます。
この件は次の、≪『コロンブスの電磁気学』の要旨(14) 単独と連続パルス(2)≫に続けさせて頂きます。
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