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北朝鮮と大きな力(2)

2006年10月28日

宇佐美 保

 

北朝鮮と大きな力(1)》の続き

 

 それにしても、米国の「核の傘」で護られている状態で、他国の核実験を非難するというのは、「品格ある国家」の行うことでしょうか?!

そして、その「核の傘」の持ち主たる米国は、“宇宙空間、大気圏内、水中、地下を含むあらゆる空間における核兵器の実験的爆発及び他の核爆発を禁止する”との「包括的核実験禁止条約」に署名はしていますが、未だに批准していないのです。

 (北朝鮮は、未署名・未批准国です。)

自国は、核実験をしていながら、他国の核実験を非難するのも「大国の態度」といえるのでしょうか?!

 

更に、「核兵器不拡散条約(NPT)」もおかしな条約です。

なにしろ、

 条約制定当時核を持っていた5ヶ国(米、露、英、仏、中)を「核兵器国」と定め、他国への核兵器の拡散を防止するというのですから。

しかし、この条約の中には、「各締約国による誠実に核軍縮交渉を行う義務」が規定されているのに、
核軍縮交渉を行う」こともなく、新たに核を持とうという国を非難する資格があるのでしょうか?!

 

 このような状態に対して、次代を担う少年少女達はどのような思いを抱くでしょうか?!

そして、このような状態を是認する政治家達が行う「教育改革」はどうなるのでしょうか?!

(“「愛国心」とは、「国益」(日本国の利益)のみを考えればよいのだ!”と教えるのでしょうか?!)

 

 ところが、養老孟司氏(東京大学名誉教授)は、桜井氏同様に週刊文春(2006.10.26号)に「感情で核を論じてきた「ツケ」」と、次(一部を抜粋)のように書かれています。

 

 将棋に「勝手読み」という言葉がある。要は、相手が全部自分に都合のいいように指してくるものとして、筋を読むことである。日本人は昔から、国際政治の舞台でこれをやっている。

 先の戦争では、石油の供給を止められたらアウトだということは、誰の目にも明らかだった。それを見ないふりをして、いざ石油を止められたら一億総玉砕へと突っ走っていった。

・・・

 世界唯一の被爆国ということで核アレルギーがあるのは仕方ない。だからといって国としてなすべき議論を感情論で突っぱねてよいかというと、それはまた別の話である

 その意味では、皮肉なことだが北朝鮮の核実験は、戦後日本が曖昧にしてきたものを、現実問題として国内で真剣に議論する契機になったともいえよう。例えば非核三原則にしても、日本に入る米国の軍艦が、途中の寄港地で核を降ろしているなんてことはありえない。いわばごまかしである。

 ・・・

結局、感情論に流され、ごまかしてきたもののツケが回ってきているのだ。

 もっとも私は核で世界が動くとは考えていない。今後の世界を動かすのは、例えば石油、水、食糧……要はエネルギー問題である。

北朝鮮の核も、その本質はエネルギーの枯渇である。

近い将来に、「限りある資源をいかに確保するか」がどの国にとっても最重要課題となる時代が来る。北朝鮮の問題は、その萌芽にすぎない。次に農業から工業へと軸足を移しつつある中国が、近い将来エネルギーをめぐり露骨な膨張政策に出ることは、既定路線である。そういう時代に日本はいかに対応しでいくのか。

 現代は、どの国も自らの周りに「壁」を建てて、見るべきものを見ていない。

ある意味では世界中が「北朝鮮化」している時代である。しかし、感情ではなく、理科的視点で世界を見渡せば、日本が何をなすべきか、いずれはっきりしてくるだろう。当面は日本も核をもつ「フリ」をするぐらいの芝居をうてないと、やっていけない。そういう世界なのだ

 

大ベストセラー『バカの壁』によって一躍日本の代表的知性と認識された養老氏ほどの方までが、「将棋に「勝手読み」という言葉がある。」などと、戦力分析等に於いて「将棋」の喩えを出してくるのは心外でした。

(それに、養老氏ご自身の現在の肩書きとして「東京大学名誉教授」を用いているのも、又、意外でした!)

この「将棋」の喩えに関しては、先の拙文平和憲法は奇跡の憲法にて次のように記述しました。

 

私はいつも思っています。

「戦争だ!」と喚く人達は、中曽根氏にしても、中西氏にしても、真っ先に最前線に一兵卒として出陣すべきです。

今時の戦争は、ハイテク兵器で行われるのですから、どんなに力がなくても老人でもそれらの武器は扱えるはずです。

ですから、今回若し、アメリカがイラクに攻め入るような事態になったら、佐々氏、中曽根氏、中西氏らはどうか真っ先に、その最前線に志願兵として出かけてください。

自分が戦地に出向かないで、戦争だ!と喚く輩こそが、一番卑怯だと思います。

 

 そういう輩の論法を聞いていると、彼らは冷暖房の利いた座敷で、お茶を飲みながら、将棋でも指している感覚で、国際情勢、戦力を分析していると思えてなりません

テレビでの評論家たちの討論も然りです。

(昔は、よく軍隊将棋をやりました。彼らもそんな感覚なのでしょう。“日本のイージス艦をこの辺に配備してと┄┄、北朝鮮から攻撃して来るといけないから、日本の法律をこの様に変えてと、┄┄”といった具合に)

 

 事実、石原氏は、田原総一郎氏との対談「勝つ日本:文芸春秋発行」において、次のように、麻雀的戦略戦術を語っています。(将棋ではありませんが)

 

 相対感覚というのは、「オレはこれをもっている」「あれは持っていない」というように、自分のことを良く知る事だ。

最適な例が麻雀で、┄┄さまざまな戦術、戦略がとれる。

 戦後から今日までの日本を見ると、この麻雀的感覚がない。┄┄いまの日本人は自分のことを知らない。複合的な発想がなぜかあまりできない。すぐに思いつくのは猪突猛進。だから一億玉砕、そして次には手のひらを返したような一億総懺悔になってします。

┄┄

 

 そして、養老氏は、石原氏同様に「麻雀」や「ポーカー」的感覚で、最後を「当面は日本も核をもつ「フリ」をするぐらいの芝居をうてないと、やっていけない。そういう世界なのだ」と結んでいます。

 

 そして、なによりも驚くのは「世界唯一の被爆国ということで核アレルギーがあるのは仕方ない。だからといって国としてなすべき議論を感情論で突っぱねてよいかというと、それはまた別の話である」との記述です。

 

 

世界唯一の被爆国」として日本が核に反対するのは「核アレルギー」ではなくて、「義務」です。
使命」です。

軍隊や核を持ちたがる方々は、“今日の日本の繁栄は先の戦争で戦死された英霊のお蔭であって、英霊を祀り、感謝の意を捧げるのは当然”と言われているようですが、そのような方々は、

悲惨な原爆の犠牲者の無念さを思えば、
私達は徒に今日の日本の繁栄を享受していては、犠牲者の方々に申し訳ない、
彼らの無念さを少しでも和らげる事が出来るように
私達は非人道的な核の廃絶を世界に訴え続けてゆく

との言葉が何故聞こえてこないのでしょうか?!

 

 「非人道的な核」を人間が人間に使用することを拒絶するのは、「感情論」ではありません、「人間としての責務」です。
 更に、人間だけの問題ではありません「地球上の全ての生き物達への責務です」。
私達は、今偶々、地球上に暫くの間お邪魔させて頂いているだけです。
それなのに、その地球を私達は勝手に傷つけてしまってよいのでしょうか?!

 

 

理科的視点で世界を見渡せば、日本が何をなすべきか」と書かれていますが、「世界を見渡す」前に、「理科的視点で9.11の同時多発テロを見直してみるべきではありませんか!?

 

 この「9.11の同時多発テロを見直し」に関しては、東京新聞(2006年9月6日)には、「『9・11』から5年 米で陰謀説再燃」との題目で、次のような記述を見る事が出来ます。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060906/mng_____tokuho__000.shtml

 

 ・・・

 陰謀説再燃を印象づけたのは、六月初旬に米シカゴで五百人が参加した「9・11の真実を求める科学者たちS911T)」主催の真相究明会議だった。このグループは退役空軍将校や元海兵隊情報部員などの大学人、ジャーナリストら七十五人で構成されている。

 米政府の独立調査委員会は二〇〇四年七月、事件の最終報告を発表した。しかし、S911Tはこの内容に異議を申し立てた。世論も敏感に反応し、オハイオ大・スクリプスセンターの最新世論調査でも、三分の一が「事件は政府が共謀したか、テロ計画を意図的に見逃した」とみている。

 政府は先月三十日、国立標準・技術研究所(NIST)の名で反論を発表。陰謀説に冷たかった大手紙もニューヨーク・タイムズが二日、政府の「反論」を機に陰謀説を取り上げた。

 

■『WTC倒壊爆薬が原因』 

 

 では、S911Tが指摘する陰謀説の根拠とは何か。乗っ取られた旅客機二機がニューヨークの世界貿易センタービル(WTC)に突入したシーンは事件の象徴となっているが、彼らはWTC二棟の倒壊の原因に疑問を投げかける

 政府報告書では衝突の衝撃とジェット燃料の熱で高層ビルの鉄骨が崩れた、としている。だが、S911Tはジェット燃料の火の温度は鉄の融点に達せず、衝撃にも十分耐えうる設計がなされていたという設計者の証言から、倒壊は航空機の衝突のせいではなく、爆薬が事前に仕掛けられていたと仮説を立てている。

 

■『建物の解体すぐに遂行』

 

 同グループはある退役軍人の「現場の状況は軍用テルミット(アルミ粉末と酸化鉄の混合物)爆弾で、ビルを倒壊する場面に酷似している。これは瞬時に高熱を発生し、鉄骨を溶解させる」という言葉を引用。

 さらに当日、衝突とは無縁だった四十七階建てのWTC第七棟が崩壊した事実に注目する。第七棟では突入事件直後に火災が発生したが、ビルの借地人が消防当局に消火を断念し、倒壊を命じたと証言している。

 だがS911Tは、火災が小規模なのに消火せず、爆薬による解体がわずか数時間の間に遂行されたのは「事前準備抜きにはあり得ない」と結論。ここから逆に航空機が衝突した二棟にも、事前に爆薬が仕掛けられたと推測している。

 WTC以外に国防総省にも当日、乗っ取られた航空機が突入したとされる。これについても、S911Tは疑問を呈している。

 理由として(1)建物にできた衝突の穴が機体に比べて小さすぎる(2)突入直後の写真に建物内部の家具や電子機器が散らばっているにもかかわらず、六十トンもの機体の残骸(ざんがい)や乗客の荷物などが見えない(3)飛行技術に未熟な犯人が、改築中で唯一無人だった高さ二十二メートルの西棟に急旋回し、かつ超低空飛行を維持して突入するのは不可能−といった点を列挙。ミサイルによる破壊の可能性を示唆する。

 ほかにも、同グループは事件に絡む「不自然」な点を並べる。例えば、国防総省が前年十月、旅客機が同省に突っ込む想定で対テロ訓練をしていたにもかかわらず、ライス大統領補佐官(現国務長官)が事件直後に「誰一人として(こんな事件を)夢にも思わなかった」と発言したこと。

 

 一機目がWTCに衝突してから約五十分後に、空軍などが守る首都中枢の国防総省に乗っ取り機が突入できた不思議。ちなみに当日は複数の防空演習があり、レーダー上も仮定と現実の区別がつかなかった、という説明がされている。

 

 さらに事件の調査費が六十万ドルで、クリントン前大統領のスキャンダル調査費の七十分の一にすぎず、政府が真相究明に消極的だった点も指摘されている。
・・・


 ベンジャミン・フルフォード氏(ノン・フィクション作家)は、週刊ポスト(2006.9.22号)、「9・11テロ5年目の真実 この新証拠を見よ!」の中で、9・11テロ事件に関しての多くの疑問点を紹介していますが、その中で「飛行技術に未熟な犯人が、改築中で唯一無人だった高さ二十二メートルの西棟に急旋回し、かつ超低空飛行を維持して突入するのは不可能」に関連して、次の図も掲げておられます。



 

 生まれて初めてのジェット旅客機の操縦で、こんな曲芸飛行が出来るなどとは、誰が信じるのでしょうか!?

ですから、フルフォード氏は、次のように書かれています。

 

米政府の発表では、航空機は衝突箇所とは反対側にあるラムズフエルド国防長官の執務室方向から飛んできたにもかかわらず、わざわざ急旋回して衝突したことになっている(左図参照)。

「テロリストが国防長官をわざわざ避けた」理由が解せないのはもちろんだが、時速852`bで飛ぶ航空機を急旋回させ、高さ22bしかない建物に衝突させるという芸当自体、不可能に近い。あるベテランパイロットは、「この急旋回で生まれる重力に人間は耐えられない。人間の操縦する飛行機ではない」という見解を示した。

 

 そして、驚くべき次の記述もあります。

 

 009月、ネオコンの有力者が発起人となったシンクタンク「アメリカ新世紀プロジェクト」が、『アメリカの防衛再建』という論文を発表している・・・。

この論文の賛同メンバーには翌年1月に誕生したブッシュ政権で要職に就いた人々が名を連ねていた。チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウォルフォウィッツ前国防副長官、ジェブ・ブッシュフロリダ州知事(ブッシュ大統領の弟)らだ。ちなみに現在、この論文をインターネット上で閲覧すると、政権から去ったウォルフォウィッツ(現・世界銀行総裁)の名前は残っているものの、チェイニー、ラムズフェルドの名前は消えている。


 この論文の中には「新しいパールハーバーのようなことが起きなければ、新しい防衛システムの必要性について国民の理解は得にくい」という記述がある。

 FEMA (連邦緊急事態管理局)が996月に作成していた「反テロポスター」も興味深い。WTCがターゲットになるテロ攻撃を2年以上前に予知していたようなデザインだ(写真M)。

 いずれもアメリカ政府が事前にテロを計画≠オ、シナリオ通りに遂行=Aそして「新しい防衛体制」や「テロとの戦い」にアメリカ国民を駆り立てたという疑いを強くさせる。



  この「新しいパールハーバーのようなことが起きなければ」の件に関しては、ブッシュ大統領は、「9.11の事件」後、”これは、新たな真珠湾攻撃だ!”と(直ちに訂正はしましたが)宣言したことを記憶しています。

 更には、次の毎日新聞(12月6日)の記事にも符合します。

 

1941127日(米国時間)の旧日本軍によるハワイ・真珠湾奇襲攻撃から62周年となるのを前に5日、ブッシュ米大統領は7日を「国民パールハーバー(真珠湾)英霊記念日」と定める宣言文を発表した

 ・・・

 宣言文の形式や論理展開は、大統領が今年9月、「911」を「愛国の日」と定めた際の発表と酷似している大統領をはじめブッシュ政権高官は真珠湾攻撃と同時多発テロを同列に扱うことが多く、今回の記念日宣言も同じような形態となった。

 

 

 更に、これらの疑問のほかに沢山の疑問点を、フルフォード氏の著作『9・11疑惑の真相(扶桑社)』に記述されています。

又、『9.11の謎(成澤宗男著:金曜日発行)』も、9.11の謎を、真相を追究しています。

 

 しかし、又、おかしな事です。

何故日本では、このような「9.11の疑惑」が、マスコミ等で取り上げられたり、政府内でも議論されたりしないのでしょうか!?

 

なのに、朝日新聞(2006年10月27日)には、次の記事が載っています。

 

 安倍首相は27日、東京都内で講演し、核兵器保有の議論について「私の責任のある範囲としての政府、あるいは(自民)党の正式機関として(の議論)はないということははっきりしている。それ以外の議論は、自由な国であるので封殺することはできないのは明らかなことだ」と述べた。さらに、首相は「政府としては非核三原則は堅持していく」と強調した。

 

 このように安倍首相は核兵器保有の議論について」は「自由な国であるので封殺することはできないのは明らかなことだ」と発言しているのに、何故、9.11の疑惑」に関しする議論が封殺されているのでしょうか!?


 先のフルフォード氏は次のように記述しています。

 日本でも大手新聞、通信社、民放テレビの記者やディレクターたちは、私に「911の疑惑を取り上げたいが、上の命令でできない」という。その上≠ニいうのは、日本政府の意向だというのだ

 アメリカ政府は私たちの指摘に正面から反論するのではなく、裏で大メディアにプレッシャーをかけて疑惑を封印しようとしている。

日本政府もアメリカ政府の意向に従って同じことをしているというのか?


 本来ならば、日本政府が進んで「核兵器保有の議論」の前に「「9.11の疑惑」に関しての、議論」を、又、「テロとは何か?」の議論等を真摯に行うべきではないでしょうか?!。

 

 

そして、繰り返しますが、政治の世界が、「将棋」、「麻雀」、「ポーカー」の類の世界では、私達人間社会は、進歩せず、いつまでたっても「武器」を放棄できないのです。

 

 最後に、「昭和天皇の米国のニューヨーク・タイムズ記者とUP通信(現UPI)社長への回答(終戦直後の45年9月25日)」をもう一度引用させて頂きます。

 

 日本の将来についての質問には、

平和的な貢献により日本がやがて国際社会で正当な地位を再び占めることを望む

と回答。
「銃剣によって、または他の兵器の使用によって恒久平和が確立されるとは思わない
とも述べている。

 

 

 更に大事な事は、この地球は、私達、人間だけのものではないのです。



 

(補足)

 

 東京大学名誉教授で、(元、或いは現在も?)解剖学者で、科学者の一員であられる養老孟司氏は、次の朝日新聞の記事をどう読まれるのでしょうか?

 

朝日新聞(2006年10月24日夕刊)

 

 ・・・
 「日本は原子力基本法で、原子力を平和利用に限っている。だから、自分は関係ないと単純に考えている研究者が多い」

 東京大学の班目(まだらめ)春樹教授(原子力工学)はこう話す。01年、日本原子力学会(会員約7千人)の委員の一人として「原子力の平和利用」を明記した倫理規程をまとめた

 会員に意見を募ったところ、「十分な議論もなく核開発を『悪』と決めつけていいか」「国の安全が脅かされる事態になっても核を持つべきではないのか」などといった疑問も寄せられたが、最終的に「核開発にはいっさい関与しない」と意見が一致した。軍事転用が疑われる研究に予期せずにかかわってしまう架空の事例を紹介するなどして、注意を促している。

 班目教授は「法律に反しなければ、やっていいという論理は認められない。核兵器の開発は、そもそも科学者の倫理に反するものだ」と話す。

 科学者による核兵器廃絶運動は、55年のラッセル・アインシュタイン宣言にまでさかのぼる。日本の湯川秀樹博士を含む著名な科学者11人が宣言に署名し、それを受けて始まったパグウォッシュ会議は95年にノーベル平和賞を受賞した。

 電力中央研究所の鈴木達治郎上席研究員(原子力政策)は、日本が核武装するのではないかという海外の疑念を払おうと、研究者一人ひとりが「核兵器開発に参加しない」ことを誓う誓約運動を99年から続けている
 唯一の被爆国で非核三原則をもつ日本では支持されやすいと期待したが、反応は思わしくなかった。

 「日本でやる必要はない」「署名は日本の組織文化になじまない」「感情論で訴えても平和は来ない」

 鈴木さんはネット上でこうした反論を紹介し、自分の考えも述べている。「(署名をしにくくしている)日本の社会・組織文化が民主主義の発展に障害となっているのでは」「政策決定に科学者の果たす役割は大きくなっている。誓約運動は科学者の自覚と責任を促すのが大きな目的だ」

 だが、運動は伸び悩んでいる。これまで集まった署名は、海外を含め182人。北朝鮮の核実験表明後も増えていない。
・・・

 


 
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