第20話 |
ファラデーの電磁誘導の法則は誤解です(3)
(トランスの根本原理)
2016年7月30日 宇佐美 保
前の「第19話 ファラデーの電磁誘導の法則は誤解です(2)」では、銅の丸棒(直径:5mm、長さ:1b)を4本用いて構成した入力伝送路と隣接伝送路の伝送路系の入力伝送路に流した矩形波信号は、1パルスのみでしたが、今回は連続波とします。
但し、「図:1」のように入力伝送路末端部をオープン状態として、隣接伝送路の末端処理が、ショート状態、50Ω終端処理状態の場合は75MHz、オープン状態の場合は37.5MHzの連続波(1V/0V)を、電源(パルスジェネレータ)から、入力伝送路へ出力します。
その際の、隣接伝送路の近端方向(入力伝送路の入力側方向)への出力波形を差動プローブで測定した驚嘆すべき結果を「測定結果:1-1」に掲げます。
如何でしょうか?
前話(『第19話』)まで読み進まれても未だ、従来の電気理論(「ファラデーの電磁誘導の法則」延いては「マクスウェルの方程式」) を信じ続けておられる方々は、この現象をどの様に解釈されますか!?
何しろ「図:1」に見ます入力伝送路の末端がオープン状態であるということは、従来理論ではオープン状態であり、そこには電流が流れていない状態でしょう。
更には、「隣接伝送路」には、その末端がオープン状態でも、37.5MHz入力信号と同様の信号波形を有する電流が流れているのです。
従来の電気理論では全く解釈不可能な現象です。
どうか今回の測定結果をしっかりと受け止めて、従来の電気理論はきっぱりと捨て去ってください!
では、なぜ今回の測定結果が得られるのでしょうか?
その謎を解くカギは、250MHzの1パルス矩形波信号を流した際の「測定結果:1-2」です。
この結果は、前話(『第19話』)に於ける、500MHzの矩形波信号を1パルス入力伝送路へ出力際の「測定結果:1」と同様、入力伝送路と隣接伝送路が縦列接続(当方が勝手に命名)の関係にある為に、当然ながら同様な現象(『第19話』)では“隣接伝送路の遠端部で、遠端に到達した信号波形が正負を逆転して、近端側へマイナス信号として逆流する”現象)が、隣接伝送路の遠端側、並び、近端側で発生しているからなのです。
この「隣接伝送路の遠端側、並び、近端側で発生する現象」が、それらの末端状況、又、入力伝送路の末端部の状態に起因する相違が存在します。
1パルス信号を流した際の、測定結果に於いて、隣接伝送路の遠端側が、オープン状態の場合では、隣接伝送路の近端側へのマイナス信号の逆流信号は、他の場合では、伝送路を電気信号が1往復した後に観測されているのに、2往復後に観測されております。
(前話同様に、何故、隣接伝送路に入力伝送路と同形の電気信号が流れるか?
更に、隣接伝送路の遠端側、並び、近端側ではどのような現象が発生するのかは、『コロンブスの電磁気学』(新増補改訂 カラー版 第1巻)、或いは、新『コロンブスの電磁気学 第3巻 縦列接続の登場』をご参照下さい。
そして、このように入力伝送路、並び、隣接伝送路が縦列接続の関係にあることが、「トランスの根本原理」であることもわかるのです。
この件は、『コロンブスの電磁気学』(新増補改訂 カラー版 第1巻)、或いは、新『コロンブスの電磁気学 第5巻 新たなトランス理論』をご参照下さい)