第1話 |
“地面は〇ボルト”の嘘と、
“電気は高いところから低いところへ流れる”の嘘
2016年5月6日 宇佐美 保
『これが物理学だ!(マサチューセッツ工科大学教授W.ルーウィン 東江一紀訳 文芸春秋発行)』では、“物体のボルト数は、その物体の電位≠表している。基準とする為に、地球(地面)の電位はゼロと定められている。つまり、地面は〇ボルトだ。”
更に、“電流は高い電位から低い電位に流れる。”とも記述されております。
事実、私は、小中学生(高校生?)の頃、このように、教わった記憶があります。
しかし、電気の根本は「近接作用」なのですから、どうもこのようなW.ルーウィン教授のごとき認識は誤解のように思えてきました。
(拙著『第1巻 新たな電流理論』の『第5節 電気は近接作用』をご参照下さい)
そこで、小学生に立ち戻ったつもりで、“何を馬鹿げた実験を!”と言われかねない次の実験を、何事も実験で確かめる本著の趣旨を全うすべく実行しました。
即ち、「図:1」或いは「図:2」では、乾電池の片方(プラス或いはマイナス)の電極を電球の一端に導き、電球の他端をアース(ゼロボルト)に落としているのですから、電気が電位の高い方から低い方へと流れるとすると、(乾電池の両電極が等しくゼロボルトと言う筈はありませんので)少なくともどちらかの電極は、いわゆる大地電圧と同じゼロボルトの筈はありませんから、電球が点灯する筈ですが点灯しませんでした。
次の「図:3&4」の実験は、豆電球を乾電池に通常通りに接続した状態で、その接続線の一方を、アース(ゼロボルト)に落としたら、乾電池から豆電球に向かう電流が、豆電球に向かわずに、アース線と結んだその地点から大地に向かって流れて行ってしまい豆電球は点灯しない筈と存じますが、豆電球は点灯したままでした。
こんな簡単な実験から、従来教わってきた「電気の理論」の一角が崩れ去るのです。
(補足)
マサチューセッツ工科大学教授W.ルーウィン氏の電気に関する講義は、NHKの番組“MIT白熱教室 第3回「電気はどうやって作るのか?”に見ることが出来ますが、今ではこの番組をNHKのオンデマンドで探しても見つかりませんが、次のサイトでは見ることが可能です。
http://www.pideo.net/video/youku/3986d0fa368082c6/