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週刊文春の販売停止とBSE問題

2004324

宇佐美

 

 先ずは、320日付けの毎日新聞を以下に引用させて頂きます。

 

 前外相、田中真紀子衆院議員の長女らの私生活を取り上げた「週刊文春」の販売差し止めなどを命じた仮処分決定に対し、東京地裁は19日、発行元の文芸春秋(東京都千代田区)が申し立てた保全異議を却下し、差し止め命令を支持する決定を出した。大橋寛明裁判長は「長女は純然たる私人として生活しており、記事には公益性がない。公表により著しい損害を被る恐れがある」と判断した。……

 決定は「長女は公務員でも選挙候補者でもなく、それに準じた立場にもない」ことなどから、記事は「公共の利害に関する事項」ではなく「公益を図る目的」もないと判断。さらに、「(報道内容は)純然たる私事に属することであって、他人に知られたくないと感じることがもっともであり、保護に値する」と認定した。

 また、出版による長女の不利益と、差し止めで生じる文芸春秋の不利益を比較し、「表現(記事)の価値はプライバシーの価値より低い」と長女ら側の主張をほぼ認めた。「小説に比べ販売期間が短い週刊誌の特性も踏まえると、差し止め以外救済方法がない」との見解も示した。……

 

 私は、幸い問題の週刊文春を入手して、その問題の記事に目を通しました。

でも、一読しただけでは、何か訳の判らない記事でした。

今回のように騒がれなければ、見出しだけ見て、中身は読まないで済ます類の記事のように感じました。

 

 勿論、心の傷の痛み方は、人それぞれで他人がとやかく言える問題ではないことは確かです。

 

 しかし、裁判所は「出版による長女の不利益」と「差し止めで生じる文芸春秋の不利益」を秤に掛けて、「長女ら側の主張をほぼ認めた」と云うことですが、「購読者の知る権利(「田中真紀子衆院議員の長女らの私生活」ではありません!)」は斟酌されないのですか!?

 

 問題の週刊誌には、ジャーナリスト椎名玲氏による「NY郊外でついに狂牛病が発症か」とのショッキングな記事が掲載されていました。

 

この記事を、以下に抜粋要約させて頂きます。

 

 ……先々週、ワシントンの民主党議員たちの会議に、ニューヨークから車で二時間のニュージャージー州のチェリーヒル地区に住むジャネット・スターベックさん(31)が呼ばれた。

 彼女が連邦議会議員たちの前で説明したのは、彼女の友人が狂牛病で死んだ可能性があるからだ。

 ジャネットはこう語る。

友人のキャリー・マハンがBSEの感染によって死んだ可能性が高いのです。

四年ほど前に倒れ、ペンシルバニア州立大学医学部の病院に運びこまれました。

そのまま集中治療室に入り一カ月半後の二〇〇〇年二月二十四日に亡くなった。

死因は孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)という神経難病に侵されたということでした。しかし彼女は当時二十九歳。この病気にかかる年齢ではなかったのです

 孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病は百万人に一人の頻度で発症する難病で、患者は六十歳を超える高年齢層に多い。……

 

 そして、このジャネットさんは、次のようにも語っています。

  

「私はすでにアメリカ中にBSEが蔓延していて、死者が多発しているのを必死に隠していると思っています

 

そのジャネットさんの推測を裏付ける事実が、前述の「友人のキャリー・マハンがBSEの感染によって死んだ可能性」以外にも多々書かれておりました。

 

 それらを抜粋箇条書き致します。

1.29歳の「友人のキャリー・マハン」の死因は孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病と云われたが、この患者は六十歳を超える高年齢層に多いと云うのに、何故?

2.百万人に一人という孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病により、一万一千人ほどしか住んでいないチェリーヒルで、一九九五年から二〇〇四年のあいだに十人が立て続けに発症死亡していた(筆者注:約千人に一人の割合)。

3.)この十人の死者の職業はさまざま、年齢も性別もバラバラでしたが、唯一の共通点は同じレストランで牛肉を食べていたということです。ここの人気ランチメニューは特大サイズのリブステーキで、ポテトもついて五ドル九十九セントで出されていた。

4.)医者たちはこぞって死因を「クロイツフェルト・ヤコブ病の中でも変異なもの」と診断している。狂牛病は正式には「新型クロイツフェルト・ヤコブ病」といい、潜伏期間は五年から二十年、発病したら最後、脳がスポンジ状に変異し、死に至る病気だ。つまり、彼女らの病気はきわめて狂牛病に似ているのである。

狂牛病の特徴は二十代から五十代までの比較的若い人に見られるということですが、チェリーヒルでは半数がその年齢で亡くなっています。

5.)名高い神経学者であるサウスキャロライナ・クラフリン大学のオマー・バガスラー博士が、死者の一人のわずかな脳細胞のスライスを入手し、再検査した結果次のように判断した。「細胞の様子は明らかにクロイツフェルト・ヤコブ病であり、それも通常のものとかなり違って、脳紳胞全体がスイスチーズのようになって下り、プリオン検査では陰性でしたが、まるでプリオンが存在したかのような脳細胞。私はBSEの感染から起きる新型の中でも新種のクロイツフェルト・ヤコブ病ではないかと考えています」

(この脳はケストンウェストン病院のキャンバリ博士にも送られていたが、分析結果はほとんどバガスラー博士と同じだった。)

6.)驚くことには、チェリーヒル以外にも、クロイツフェルト・ヤコブ病の集団発生が起きている。

一九八六年〜九〇年 ペンシルバニア レイアレン地区で十八人

一九八九年〜九二年 ペンシルバニア アレンタウン地区で十五人

一九九六年〜九七年 フロリダ タンパ地区で十八人

一九九九年〜00年 ニューヨーク州 ナッソー地区で十二人

二〇〇一年〜〇二年 オレゴン州全体で十四人

この件に関して、バガスラー博士は、「孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病は集開発生するものではありません。可能性として考えられるのはBSEの人への感染です。これらの集団発生に関してアメリカ政府はひとつも調査を行っていないのが現状です」と語っている。

 

 更に、米国の驚くべき問題点を指摘しています。


 彼女(前掲のジャネットさん)が民主党の議員たちの会議に呼ばれた際、「アメリカ農務省は他にもBSEの牛がいることを見つけているが発表していない」とある議員が話していたという。

「情報を隠蔽してしまう体質が農務省の最大の問産点です。また、消費者やマスコミが声を上げて問題を追及することもままならないのです。それは多くの州に農産物名誉毀損法というおろかな法律があるからです。

 これは、正当な科学的根拠もなく農産物を批判することを禁じるというもの。

 

 そして、次のように結んでいます。

 

 米国の食肉加工業者の中には、消費者の声を受け、自分の解体場で処理する牛に関して全頭検査をしていこうという動きが出てきている。中堅の精肉加工業者「クリークストーン・ファームズ」もそのひとつだ。

 この会社は今後、全頭検査を実施していく方針を明らかにし、日本などに向けた輸出分から順にキットによる全頭検査をしていく計画を示し農務省に許可を申請した。ジョン・スチュワート社長によると一頭あたりの検査費用は約二十ドルで済むという。

 だが、農務省はこの申請を却下しただけでなく、もしも業者が勝手に全頭検査に踏み切った場合刑事責任を含む法的な措置をとると脅かしてきたのだ。

 しかしスチュワート社長はこう語る。

中小の精肉加工業者の六割が全頭検査を望んでいます。日本がもしも民間の第三者機関を通した検査でも認めてくれ、輸入を再開してくれたら、多くの精肉加工業者は農務省の指導を無視して自主的に牛を検査に回すでしょう。検査に反対しているのは農務省を意のままに動かしている巨大な精肉加工業者なのです

 アメリカでもし人へのBSE感染が確認されたとしたら、日本では牛丼が食べられないどころの騒ぎではない。輸血製剤の安全性など人の命に直接かかわってくる大問題になるのだ。

 

 何かおかしな裏の存在を感じませんか?!

 

 「日本などに向けた輸出分から順にキットによる全頭検査をしていく計画を示し農務省に許可を申請した」のに、「農務省はこの申請を却下しただけでなく、もしも業者が勝手に全頭検査に踏み切った場合刑事責任を含む法的な措置をとると脅かしてきた」と云うのですから。

その上、「中小の精肉加工業者の六割が全頭検査を望んでいます」と云うのです。

 

 この裏は「検査に反対しているのは農務省を意のままに動かしている巨大な精肉加工業者なのです」だけなのでしょうか?

 

 私には、もっと恐ろしいことが隠されているのではないかと不安になりました。

 
 それは、若し米国で全頭検査を実施したら、米国がBSEに汚染されていることが、白日の下に曝け出されてしまうことを(巨大な精肉加工業者もさることながら)米国「農務省」が恐れているのではないでしょうか?!

 

 この様な米国事情を知ってか知らずか?日本では次のような記事が掲載されるのです。

 

 322日付け読売新聞記事「どうなる米国牛肉輸入禁止」を以下抜粋させて頂きます。

 

 先ずは、日本フードサービス協会会長の横川竟氏の「危険部位除去なら安全」との見解です。

……米国産は焼き肉、ステーキ、牛丼などの主要食材として、外食産業では幅広く利用されている。ところが、二月には国民食とも言われて親しまれてきた牛丼が姿を消した。焼き肉用の肉や牛タンもいずれ在庫が切れる

 米国産以外に切り替えるにしても、国によって肉質や味などが異なる。割高な国産牛肉などを使用すれば商品価格を上げざるを得ず、結局、消費者に不利益をもたらすことになる。

……

 危険部位を除去した牛肉は安全であり、私は全頭検査にこだわるべきではないと考える。元来、全頭検査は、国内初のBSE発生によるパニックを沈静化するための措置だった。そのため、科学的根拠を確かめた上で導入したというより、政治的判断で決まったといえるからだ。

 政府は「全頭検査が最も進んだ安全基準」と公言するが、世界の常識では、BSE検査は、感染牛を発見する方法ではなく、感染牛の分布や感染源を解明する措置の一環として行われている。しかも、異常プリオンが一定量蓄積していないと陽性反応が出ないため、すべての感染の検出は不可能である。

 このため、多くの専門家が、全頭検査は万全ではないと明言し、食品安全委員会なども全頭検査より危険部位の除去を優先すべきだとしている。

 政府はなぜ、危険部位を取り除けば安全であること、全頭検査ではBSEを完全に判定できないことを、国民に伝えないのか。全頭検査という言葉だけで消費者は安心感を抱くかもしれないが、実態は違う。政府は検査の限界についても正しく国民に伝える説明責任がある

……

 他方、米国に対しては、肉骨粉の管理や危険部位の除去などについて改善を求める一方、日本の国民性や消費者心理を理解してもらう努力も必要であろう。……

 

 先ず可笑しいのは、「国民食とも言われて親しまれてきた牛丼」と書かれていますが、いつから「牛丼」が「国民食」となったのですか!?

私は、「牛丼」が美味しくないから、その上に「紅ショウガ」を山盛り載せて食していました。

(ですから、「紅ショウガ丼」が「国民食」と云うなら少しは納得します。)

 

 そして、危険なのは、拙文《吉野家の牛丼とマスコミの怪》にも書きましたが、「焼き肉用の肉や牛タンもいずれ在庫が切れる」と消費者の安全性を無視して平気で書いている事です。

在庫が切れる」と心配される米国からの輸入在庫牛は、今現在、米国内で出回っている(又、「輸入禁止になっている」)牛とその危険度に於いては、全く同じなのです。

 この様な消費者への安全性への配慮を欠いた商売を外食産業はして居るのです。

 

 だってそうではありませんか?

横川氏は、輸入再開の前に、「米国に対しては、肉骨粉の管理や危険部位の除去などについて改善を求める」必要性を説いているのです。

でも、今の在庫品は、それらの対策前の牛肉です。

(本来なら、当然廃棄されるべき肉です。)

 

 横川氏は「割高な国産牛肉などを使用すれば商品価格を上げざるを得ず、結局、消費者に不利益をもたらす」との見解ですが、たった数百円の違いが消費者に「不利益」の逆に死をもたらすかもしれないのです。

そして、「割高な国産牛肉などを使用すれば」国内の畜産農家の発展が見込まれ、将来の日本の食生活の基礎造りになるのではありませんか?!

 

 次に、「全頭検査は日本だけ」との題目での東京大教授(獣医学)泰弘氏の見解は以下のようです。

 

……BSE牛の検査は、汚染状況の把握、対策の有効性評価というサーベイランス(監視)的意味と、安全性の確保・安心感の保証という解釈がある。……

 ……日本のように五百万頭という比較的小規模で、かつBSEの汚染が低く、最初から迅速検査が可能であった国は少ない

 米国のように一億頭を超す大規模飼育で、BSE汚染が低いと考えられる国では、全頭検査は不可能で、やはり危険部位の除去・廃棄と、汚染状況の把握およびリスク管理の効果を判定するに必要な数の個体の迅速検査が基本になる。現在のように、汚染状況の把握が不十分な状況では、危険部位の混入の恐れがある食肉処理の禁止、危険部位の再利用禁止などを厳格にする必要がある。リスクの少ない若齢牛で、このようなシステムが確立された処理場からの牛肉であれば、人へのリスクは無視できるが、米国は世界のためにも、迅速検査による十分な量のサーベイランスを始める必要がある……

 

 「五百万頭」が可能で、「一億頭を超す」と「全頭検査は不可能」と云うのは屁理屈です。その上、先の週刊文春の「(米国の)中小の精肉加工業者の六割が全頭検査を望んでいます」等の記事を全く無視しています。

 泰氏は、「米国は世界のためにも、迅速検査による十分な量のサーベイランスを始める必要がある」と書かれ、「BSE牛の検査は、汚染状況の把握、対策の有効性評価というサーベイランス(監視)的意味……」とも書かれているのですから、先ず米国に全頭検査の実施を要求する立場をとるのが自然ではありませんか?!

 

 更には、東京農大教授(食文化論)小泉武夫氏は、「拙速な再開に反対」との見解を次のように書かれていました。

 

……今回のBSE問題でも、米国産牛肉の輸入解禁が取りざたされているが、輸入の早期再開には反対だ。米国でのBSEの広がりがどの程度まで把握されているのか、その実態が見えないまま急いで再開する必要どこにあるのか牛丼や牛肉が再び手軽に食べられることが幸せな宝なのではない安全な食を取り戻すこと、そのことが意味を持つのでありBSE問題は、国民の食への問題提起ではなかったのか。大切なことは、農や食の原点を忘れてはならないことなのである。

……

 さらに、今回の問題を機に、日本食を中心とした食生活に戻る絶好の機会としてとらえることも大切ではないだろうか。牛や豚や鶏などの肉ばかりに頼るのではなく、昔から日本人が大いに好んできた魚を中心とした水産資源に、もっとウエートを置くべきである。かつて日本は、世界有数の水産王国であり、世界一、魚を多く食べてきた民族である。しかし、現在の水産物の自給率は、これまた47%という低さである。

 また、植物系、とりわけ大豆からのたんぱく質の摂取も、本来の日本人の型であった。……昔から賢明な日本人なのだから、昔の人たちが行ってきた農や食の基本をいま一度見直して実践すれば、現在の一連の食の不安も解決できそうな気がする。

 

 私は、この小泉武夫氏の見解に全面的に賛成します。

牛丼や牛肉が再び手軽に食べられることが幸せな宝なのではない

本当にそうです。

牛丼」なんかが「国民食」ではありません。

私には、「納豆丼」で充分です

 横川氏は「危険部位を取り除けば安全」とのご見解ですが、この作業が米国で完全に行われるでしょうか?
行われているでしょうか?

 20年以上前になりますが、半導体関係のエンジニアとして、米国の同業部門の工場を訪れた際の印象は、米国の方々には失礼ですが、そっぽを見ながら作業したりする工員さん達の仕事への取り組む姿勢を見て、本当にこれらの工場で良品を製造出来るのかしら?との疑念を抱きました。
そして、米国は、一時は斜陽になりかけた半導体や自動車製造産業に於いて、かって、米国の生徒的存在であった日本の生産方式を逆に学んだ事で、今の繁栄を取り戻したとの歴史も振り返ってみて下さい。

 

 ここまで書き連ねてきました「狂牛病」に対する大きな問題提起、問題喚起をする記事までも、「田中前外相の長女」は購読者から奪い去ってしまったのです。

 

そして、その一方で、次の記事(320日付けの毎日新聞)を私達は目にするのです。

 

 田中前外相の長女の話 仮処分決定が認められたことをうれしく思います。言論の自由は非常に大切と考えていますが、今回は悪質で意図的なプライバシー侵害がありました。仮処分決定後も文芸春秋が販売を停止しなかったことで、本来意図していたこととは全く逆の事態になってしまい、精神的苦痛を感じています。

 

 確かに、「精神的苦痛を感じています」とのお気持ちには同情致します。

でも、お祖父さんが元首相の故田中角栄氏、ご両親が田中真紀子、田中直紀議員である方にとって、ご自身の「精神的苦痛」の排除が第一義であって良いのでしょうか?!

 

 若し、お祖父さんや、ご両親の「国を背負って立とう」とされた,又、されているお姿に日頃から感銘されておられていたら、又、その様な立派な方々の娘としての立場では「言論の自由は非常に大切と考えています」とのご見解なのですから、多少(?)の「悪質で意図的なプライバシー侵害」に対しても、「国民の知る権利を第一義」をとるべきではないでしょうか!?

 

 それでも、ご自身の「プライバシー」が第一義と思われておられるなら、ご両親の政治家としての資質を、私は、疑わなければなりません。

(否!もしかしたら、ご自身の「プライバシー」の問題よりも、この狂牛病の記事を隠蔽する為に、週刊文春を販売停止にしたのかしら?とさえ邪推してしまいます。)

 

 

(補足)

Nikkasports.comには次のように書かれています。

 

……文春側は20日に保全抗告を申し立てた。申立書では「前外相の後継者と目されている長女は明らかに公人。……

 

 この文春側の「前外相の後継者と目されている長女……」の信憑性はともかく、今の日本には世襲議員が余りにも多すぎます。

 

 福田康夫官房長官は17日午前の記者会見で、東京地裁が週刊文春の販売差し止めを命じたことについて……「常識的に考えれば、家族と言っても独立した社会人なら、分けなければいけないと思う」と述べ、政治家本人とは区別すべきだとの考えを示した

(3月17日付けの毎日新聞)

 

と語った、福田氏も世襲議員です。

 

 そして、昨朝テレビ朝日を見ていたら、この文春問題の議論に鳩山邦夫議員が加わっていました。

 彼の息子さん(都会議員)は、なんと四世議員だそうです。

 

 しかし世襲でも優秀な議員なら納得しますが、如何でしょうか?

 

 番組中、鳩山議員は、 

 週刊誌は発売前に販売停止処置が出来ても、テレビはそうはいかない……

といった類のことを発言して、同席の映画監督井筒和幸氏に窘められていました。

 

 今、米国で、言論自由が危機に曝されている次のとんでもない事情を知らない国会議員が居て良いのでしょうか?

(少なくとも、言論の自由について討論する番組に出席するに際しては、)

 

……米プロフットボールリーグ(NFL)のスーパーボウルのハーフタイムショーで、人気歌手ジャネット・ジャクソンさんの胸が露出した場面がテレビ放映された問題を機に、米国でメディア規制の動きが加速している。

 米下院のインターネット・電気通信小委員会は12日、テレビなどがわいせつな場面を放送した場合に政府が科す罰金を、現行の10倍の27万5千ドル(約2900万円)に増額する放送品位法案を可決した。……

 一方、テレビ局は自主規制を始めた。スーパーボウルを中継したCBSテレビは「演出を知らなかった」と釈明。再発防止策として、内容をチェックするため生中継は5分遅らせて放送することを決めた。すでに8日のグラミー賞中継で実施したという。

2004年02月14日asahi.com

 

 昨年のアカデミー賞授賞式に於ける、マイケル・ムーア監督の“ブッシュよ恥を知れ!”発言以来、ブッシュ政権は、この様な「言論統制」の機会を待ちかまえていた筈です。

 

 それにマザマザと載ってしまった「CBSテレビ」は愚かです。

(否!ブッシュ政権がその様に「CBSテレビ」の仕向けたのかもしれません(??))

 

 こういう事情に疎い世襲議員に向かって、私達は“世襲議員よ恥を知れ!”との声を上げ、ご退場をお願いしたいものです。

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