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権利を主張する醜い日本人(2

2014.8.5

宇佐美 保

 先月≪権利を主張する醜い日本人≫を書きましたが、今回その第2報を書かなくてはならない事は悲しい事です。

 

 数か月前、愛川企画室(愛川欽也氏が運営されておられるのでしょう)から、Kinkin.tvでの「愛川欽也 パックインジャーナル復活」の案内書が送られてきました。

その復活は喜ばしい事とも思えますが、なんとその放送時間が、「毎週、土曜日の午前11時~午後の1時」なのです。

 

 この時間帯は、現在、愛川欽也氏の精神を継承し、パックインニュースを支えてきたジャーナリスト、市民活動家、学者、評論家らが資金を出し合い「市民のためのネット放送局」(「デモクラTV」)に於いて、『デモクラTV本会議』が放映されているのです。

 

 何故、愛川氏が、心ならずも自らが中断してしまった番組を、心ある方々が引き継いでいる放送を邪魔するような行為をとったのでしょうか?

この愛川氏の態度は、「毎週、土曜日の午前11時~午後の1時」は、“16年間、「愛川欽也 パックインニュース」が存在していた時間帯であって、この時間帯に、同名の番組を復活するのは、当然の権利である。”と主張する、今回の表題でもある「権利を主張する醜い日本人」の代表例と思えます。

 

 しかし、この態度は、愛川氏本心なのでしょうか?

 

 愛川欽也氏は、「愛川欽也パックインジャーナル パックインニュース」で、権力に果敢に立ち向かう姿勢を貫いて下さいました。

しかし残念な事に、福島原発事故から、暫く立つと、愛川氏は、ご自身の発言の際、自己弁護的とも感じ取れる“私はシガナイ役者ですから……”との言葉を吐かれました。

ですから、私は、「原子力村勢力」からの圧力に、愛川氏が押し潰されそうなのかなと思いました。

 

 その心配が的中したのか、残念な事に、愛川欽也氏は、「愛川欽也 パックインジャーナル」の幕を引かれました。

 

 しかし、喜ばしいことに、(圧力(?)に屈する前の)愛川氏の精神を継承し、インターネットテレビ「デモクラTV」が開局されたのです。

(「デモクラTV」開局宣言http://dmcr.tv/statement.phpをご参照ください)

 

 なのに何故今回、愛川氏の精神を継承している番組を妨害するが如き行為を取られたのでしょうか?

 

 愛川氏の度量が大きいならば、いくら長年ご自身が長年使用していた時間帯でも、「ご自身の権利」を主張することなく、「ご自身の精神を継承している番組」に、その権利を委譲して然るべきと存じます。

 

 しかし、本来の愛川氏なら、当然、その権利を「デモクラTV」に譲って然るべきです。

でも譲りませんでした。

 

 ですから、私には、愛川氏に、先の番組の幕引きさせた圧力が今回もかかり(或いは、愛川氏が勝手に、斟酌して)、愛川氏は(心ならずも?)、氏の精神を引き継がれている番組の妨害行為に及んだと思えてなりません。

こんな記述をせざるを得ない事は悲しい事です。

それとも「下種の勘繰り」でしょうか?

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